本日のテーマ
本日は、NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 D1 第9節 横浜キヤノンイーグルス vs 静岡ブルーレヴズ の試合を解説していきます。
POに向けて厳しい試合が続く両チームの対戦でした。
横浜Eはホーム戦(大分)で勝ち星を上げて、後半戦の巻き返しを図りたいところです。
対する静岡BRは前節埼玉WKに完敗しているため、敵地で勝利を挙げて次節以降に繋げたい試合でした。
それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。
試合結果
横浜キヤノンイーグルス 34 vs 17 静岡ブルーレヴズ
横浜E 310kg / 858kg
静岡BR 331kg / 862kg
1st Scrum 0:50~
気になる1st Scrumは0:50~です。
横浜E陣ゴール前5m、静岡BRボールのScrumです。
キックオフ早々、静岡BRは敵陣ゴール前マイボールScrumという最高の状況が回ってきました。
横浜Eとしては、相手の強みを出させず脱出したいところです。
1本目は間合いが合わず組み直しとなりました。
フロントローがセットした時点から小競り合いが始まっており、お互い自分達が置きたい位置を譲らなかったため、組み合えませんでした。
横浜Eは1番が外側に弾かれて、静岡BR3番に間を割られる事を警戒していました。
そのため、セットした位置を譲りたくなかったのだと考えています。
バインドの段階で前に動いてしまい、先に相手と組み合っているため、そこは上手くコントロールしたい部分です。
対する静岡BRは後手に回ってしまいましたね。
バインドでも先に圧力を受けており、間合いが詰まってしまったため、自分達が持ちたい場所を持てない状況でした。
本来であれば、相手1番の背中を持つのですが、今回は脇腹に対してバインドをしています。
そのため、外側に対する圧力が小さくなり、内側に入り込む事が出来ませんでした。
2本目は組み合った後、ヒットで静岡BRが優位に立ちました。
1本目と違い、静岡BRが半歩程間合いを広くしたため、自分達が低くなるスペースが生まれています。
そのため、クラウチの段階で静岡BR3番の右肩が横浜E1番の頭よりも低い位置に有ります。
横浜E側はScrumを組み合うために、頭を下げるほかないため、やり辛い場面です。
バインドでも、静岡BRが自分達の取りたい位置を確保し、横浜E側は上手く相手に圧力を掛けられませんでした。
苦しい状況の中だったため、ヒットでも殆ど前に出る事ができず、静岡BRに圧力を受ける結果となりました。
その後、外側に展開して先制点を取られています。
好プレーから得点を獲得するところまで繋げられた静岡BRに天晴れです。
Best Scrum 41:20~
気になるBest Scrumは41:20〜です。
静岡BR陣22m内、静岡BRボールのScrumです。
静岡BRとしてはマイボールキープからの自陣脱出、欲を言えばペナルティを獲得して次の攻撃に繋げたい場面でした。
組み合った後、横浜Eが前に圧力を掛けてイリーガルホイールの反則を獲得しています。
バインドの段階で横浜Eが先にプレッシャーを掛けられており、1st Scrumと逆の構造になりましたね。
また、静岡BR3番側がクロールのようにおおきく振りかぶってバインドをしています。
そうする事で右脇が開きやすくなり、1番側が潜るスペースが生まれます。
懐へ潜られてしまうと外側から圧力を受けやすくなり、左右のコントロールが効かなくなります。
伊藤選手にしては珍しいミスだったかなと考えています。
以上の観点からセットアップの段階で横浜Eが優位な状況が生まれていました。
ヒットでも横浜Eが優位に立ちました。
バック5の伸びを見ても、明らかに違いが出ています。
バインドの段階でフロントローに伝わった重さがバック5まで流れており、動けない状況だったのかなと考えています。
組み合った後は、3番側を主導に横浜Eが前にプレッシャーを掛けて反則を獲得しました。
後半の最後もT.Oしており、次節以降に向けて良い感触を得られた試合だったかなと考えます。
まとめ
本日は、NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 D1 第9節 横浜キヤノンイーグルス vs 静岡ブルーレヴズの試合を解説しました。
上位2チーム以外が混戦模様の今シーズンです。
PO進出に向けて残り半分も頑張って欲しいですね。
Scrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。
本日もご覧頂きありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
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