帝京大学 vs 天理大学

大学ラグビー
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本日のテーマ

本日は、大学ラグビー 菅平合宿 2024 練習試合 帝京大学 vs 天理大学の試合を解説していきます。

帝京大学がScrumで圧倒し、ダブルスコアでの勝利を収めました。

試合の入りでミスがありましたが、FWが取り返して良い流れを作っています。

合宿の中で、Scrumのブレが修正されており良い形で押し切れるシーンが増えてきました。

このScrumをどこが止めるのか、楽しみにしています。

対する天理大学は、合宿終盤の疲れが出てきたのか、予想していたよりも点数が開きました。

今年こそ関西勢制覇に向けて、残り少ない期間頑張って欲しいです。

それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。

試合結果

帝京大学 48-21 天理大学

帝京大学 309kg / 823kg

天理大学 300kg / 781kg

1st Scrum 0:22~

気になる1st Scrumは0:22~です。

ハーフライン上、天理大学ボールのScrumです。

1本目は組み合った後、帝京大学がヒットで前に出過ぎた結果、天理大学3番松野選手の身体が浮いたため組み直しとなりました。

1st Scrumから物凄く良いヒットをしていましたね。

詳しく調べたところ、 No.8 倉橋選手の膝の伸展度合いが物凄く良く、90°以上動いています。

その上、膝を斜め下にスライドさせながらヒットしており、推進力+低さの両刀を実現しています。

ピンボールを弾くように、後ろから前へ圧力を伝えられると、より良いヒットに繋がります。

まだヒットするタイミングにズレがあるので、このズレが解消されれば更に脅威になりますね。

また、他の試合と比べて3番側のフランカーがセットする角度が緩く、1番側の方が急な印象を受けました。

天理大学3番松野選手を抑え込む策であり、実際に1番梅田選手とHO當眞選手で挟み込むように組んでいます。

帝京大学3番森山選手は、天理大学1番森選手を外側に弾きながら真っ直ぐ圧力を掛けています。

組み合った後も浮かずに、低い姿勢で押し切っている姿を見ると、日本代表合宿に参加した成果が出ていると感じました。

今回の森山選手のように、前に出た際も低く押し切れたらペナライズ出来る可能性が高まります。

逆に、ヒットで勝って前に出れたとしても顔を上げながら前に進むと、両チーム頭が上がって組み直しとなるか、ヘッドアップを取られます。

対して天理大学1番森選手は、セットアップの段階で膝が窮屈過ぎましたね。

膝の溜めがある程ヒットで前に出られます。

ただ、圧力が掛かっている状態だとその圧力に対抗するために力を使うため、伸び切る前にヒットします。

また、左足が半歩前にあるため、右肩・右足前に出にくい状況です。

ヒット後も下から上に浮かされる形で、姿勢を崩されています。

フロントロー同士の重さにそれほど差はありませんが、バック5の重みに耐えきれなかったのかなと思います。

組み直し2本目は、ヒットで帝京大学が前に出て圧力を掛け続けた結果、Scrumが崩れて天理大学がコラプシングの反則を取られました。

セットアップの段階から天理大学3番松野選手が1/4歩後ろに下がっており、1本目に受けた圧力が心理面に大きく影響しています。

クラウチの段階で位置を調整していますが、身体が前に動いた事で、姿勢が崩れてしまったため、ヒットで上手く前に出られませんでした。

1番森選手側は、1本目から足の位置を修正してきました。

両足がほぼ同じ位置に揃っており、ヒットでも前に出る事が出来ています。

ただ、全体を見てみるとヒットの際のまとまりが帝京大学の方が上手だったため、組み負ける形となりました。

フロントローが壁となり、バック5がその壁を押してくるため、文字通り8人の塊でヒットしてきます。

帝京大学はFWの重さに目が行きがちですが、この密着度に注目して欲しいです。

Best Scrum 83:54~

気になるBest Scrumは83:54~です。

帝京大学陣22m付近、帝京大学ボールのScrumです。

組み合った後、帝京大学が3番側主導で前に出てイリーガルホイールの反則を獲得しました。

敢えてこのScrumを選んだのは、天理大学がヒットで互角以上に渡り合えたからです。

セットアップの段階で間合いを半歩前に詰めており、窮屈な間合いを作った状態からヒットして耐え切りたいと考えられます。

管理人としては、間合いを詰めると重たい方が有利に組み合えるため、このセットアップは悪手だったかなと考えてます。

ただ、詰めた間合いをヒットスピードで更に詰められるとしたら、相手にとって不利な体勢を作る事が出来ます。

コンパクトなScrumが特徴の天理大学に合った攻略方法だったなと、試合を見返して思いました。

ヒットするタイミングも揃っていました。

また、帝京大学1番の左足が半歩外側に流れており、天理大学3番が入り込むスペースが出来ています。

欲を言えば、組み合った後に右腕を頭よりも前にしたかったですね。

頭より後ろにあると自然と右肩が後ろに下がりやすくなり、相手1番に外側から圧力を受けた時に対抗する事が出来ないです。

組み合った後の姿勢は物凄く綺麗だったので、秋へ向けた飛躍に期待が掛かります。

対して帝京大学は、珍しくフロントローの密着度が弱かった印象です。

メンバーが交代しているとはいえ、試合終盤で疲れも出ている状況だったので、仕方ない部分も大きいです。

ただ、1番側も最初こそ割れてしまいましたが、右足から動かして前に出る事で、HOとの密着度を保っています。

この状況、多くの1番が外側に割れて押し込めないのですが、ペナライズする所まで押し切れた点は素晴らしいですね。

左腕も身体よりも下にあり、いつ崩してもおかしくない状況でした。

もし、天理大学3番側が↘️の方向に圧力を掛け続けてたら、ヒットの勢いを継続して耐え切れたのかなと思いました。

帝京大学今年も強いです。

終わりに

本日は、大学ラグビー 菅平合宿 2024 練習試合 帝京大学 vs 天理大学の試合を解説しました。

LeagueOneの日程も発表されて、いよいよ週末ラグビーのシーズンが近づいてきました。

今年はどの大学、どのチームが優勝するのか楽しみです。

管理人としては、読者の皆さんがScrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。

また良かったら拡散をお願いします。

本日もご覧頂きありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう。

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