本日のテーマ
本日は、関東大学リーグ戦1部 第1節 日本大学 vs 法政大学の試合を解説していきます。
両者点の取り合いが続き、最後に法政大学が逆転トライを決めて勝利しました。
法政大学勝利おめでとうございます。
この試合を勝ち切れたのは、今後の糧になりますね。
日本大学は試合終盤での逆転、非常に悔しいですね。
どの大学よりもScrumに拘っているはずなので、そのScrumが結果に結びつくと最高ですね。
試合の流れを変えるScrum期待しています。
それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。
試合結果
日本大学 48-50 法政大学
日本大学 299kg / 786kg
法政大学 311kg / 795kg
1st Scrum 3:13~
気になる1st Scrumは3:13~です。
日本大学陣10-22m、日本大学ボールのScrumです。
1本目は間合いが合わず組み直しとなりました。
セットアップは、両チームともに真っ直ぐのオーソドックスな形でした。
少し映像が遠かったので、細かい部分までは分かりませんが、全体的に綺麗な形でしたね。
1本目は、スロットが左右にあまりズレていなかったため、両チームともに組み辛かったのかなと思います。
2本目は、組み合った後に日本大学1番中野選手が Scrumが崩したと判断され、コラプシングの反則を取られました。
1本目の組み辛さを考慮して、日本大学HO 西岡選手が半歩左側へズラしましたね。
この試合のScrumを見ていると、日本大学はイン組みに近い組み方を取り入れているのかなと感じました。
イン組みと違うのは、ただ内側に行くのでは無い点です。
映像から推測すると、1番は↗️・HOと3番は↖️に圧力を掛けており、相手HOと3番を挟み込みながら、間を割って前に出ようとしています。
相手からすると、密度の濃い壁が押し寄せてくるような感覚で、非常に組み辛いです。
組み合った後、法政大学1番守安選手の身体が半分外側にあるから上記の考えに至りました。
このScrumが機能すれば、非常に対策が難しいです。
対して法政大学は、セットアップの後に1番守安選手が半歩前に動いています。
意図的なのか、自然と身体が前に動いてしまったのか分かりませんが、最初の立ち位置だと前後のズレが出来ていたため、goodな動きです。
オーソドックスな形のため、真っ直ぐ前に出る力は強いと考えられます。
バインドは互角、やや法政大学が下を取れていたのかなと感じました。
日本大学3番江藤選手が真っ直ぐ腕を伸ばしてバインドしており、最短距離で圧力を掛けられています。
ただ、法政大学1番守安選手の対応が上手で、バインドしてきた腕に沿うように、自身の腕を伸ばしています。
1番も3番もバインド時は地面と平行になる事が理想なのですが、それぞれ理由が異なります。
1番側は組み合った時の腕が下にあるため、バインド時に身体よりも下に腕があると、組み合った後にScrumを崩しやすいです。
対して3番は、組み合った後は上にあるので、バインド時に腕が上にあると、身体が浮きやすく、相手1番に潜り込まれる可能性が高くなります。
もしかすると、画面奥側(日本大学1番・法政大学3番側)で同じような争いがあったのかもしれません。
組み合った後、直ぐにScrumが崩れており、コラプシングの反則となりました。
日本代表戦を含めて、今回のようにヒットで勝った状況でもScrumが崩れたため、ヒットで勝った側の1番側コラプシングを取られるシーンが見られました。
今までだと、ヒットで負けた側が故意に崩していると判断されるシーンが多かったのですが、少し風向きが変わってきましたね。
レフリーがどちら側に立つか、アシスタントレフリーに近い位置かによって見え方が変わります。
難しい判定を迫るのでは無く、圧倒出来る力を身に付けたいですね。
競技レベルが上がるとそこが難しいです。
Best Scrum 34:26~
気になるBest Scrumは34:26~です。
法政大学陣22m内、法政大学ボールのScrumです。
5点差を追う展開、日本大学がこのScrumから巻き返しを図りました。
セットアップを再度確認したところ、日本大学1番側のフランカーは少し角度を付けていましたね。
僕の理論が正しければ、フロントローの密着度及び1番側が外に流れないための対策だと考えられます。
対して法政大学はシンプルに真っ直ぐでした。
ヒットはほぼ互角、組み合った直後に日本大学が少し前に出ています。
1st Scrumと比べて、バック5の前に出るタイミングが揃っており、良い形でヒット出来たのかなと感じました。
対する法政大学も同じくNo.8から連動してヒット出来ており、良い形で前に出られています。
ただ、法政大学はマイボールScrumのため、その後のボールキープを考えていく必要があります。
No.8 宮下選手はダイレクトにボールを持ち出すため、4番・5番の間から左側に移動をしています。
この間、前方のフロントローは、1番 守安選手が半身ズラされているため、どうにか左肩を使って押し切ろうとしています。
1番側の左肩が先行する時は、Scrum全体が時計回りに回るか、相手3番に内側へ割り込まれるかのどちらかとなります。
今回は後者の流れになりました。
相手の懐に入れるのはいい事なのですが、潜り込みすぎると今回のように内側へ割り込まれる可能性が高くなります。
基本は真っ直ぐ、角度を付けるとしてもHOとの密着を意識しながら前に出たいですね。
組み合った後、圧力を受けつつも前に出た日本大学に天晴れです。
終わりに
本日は、関東大学リーグ戦1部 第1節 日本大学 vs 法政大学の試合を解説しました。
リーグ戦は開幕戦からカロリーが高かったですね。
日本大学は、自分達が積み上げてきたものをもう一度信じて欲しいですね。
それを辞めてしまうと、チームがブレてしまいます。
日本大学を贔屓にしている訳ではありませんが、1人のScrumファンとして応援しています。e¥
引き続きScrum Love Clubでは、読者の皆さんがScrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。
また良かったら拡散をお願いします。
本日もご覧頂きありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
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