本日のテーマ
本日は、関東大学ラグビー対抗戦Aグループ 帝京大学vs早稲田大学の試合を解説していきます。
昨年の大学選手権決勝を戦った両チームの対戦でした。
今季も圧倒的な強さを見せる帝京大学に対して、早稲田大学も喰らいつきましたね。
ただ、セットプレーでプレッシャーを受けてしまい、安定したATを継続する事が出来ませんでした。
春と比べて、相当Scrumを組み込んできたと思いますが、あと2歩帝京大学に及びませんでした。
大学選手権出場は確定しているので、あとは再戦するまでに修正が出来るかどうかですね。
両チームの活躍が楽しみです。
それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。
試合結果
帝京大学 36vs21 早稲田大学
FW体重 帝京大学864kg/早稲田大学823kg
1st Scrum 14:09~
気になる1st Scrumは14:09~です。
早稲田大学陣10mー22m、早稲田大学ボールのScrumです。
1本目は間合いが合わず組み直しでした。
体重差を気にした影響か、早稲田大学が先にセットしましたね。
自分達が先にセットする事で、自分達が組みたい位置・頭を置きたい場所を確保出来るので、良い選択かなと考えています。
早稲田大学のセットアップは真っ直ぐ12時の方向です。
対する帝京大学は、いつも通り扇の形にセットしました。
個人的な印象ですが、夏と比べてフランカーの角度が緩やかな印象でした。
そして、帝京大学HO江良選手の背中の寄せが非常に綺麗でしたね。
柔軟性と筋力のバランスが良いからなのか、力だけではなく、背中の動きも使って味方同士を寄せる事が出来ています。
1年生の時から試合に出ているので、年々Scrum workが良くなっている印象です。
どこのチームに進むのか分かりませんが、楽しみです。
早稲田大学HO佐藤選手もコンバートしてから物凄く伸びてきています。
ただ、3番側に対するバインドが少し緩いのと、自分が1番高くセットしてしまっています。
相手が世代No.1HOである事を考えても、今回の試合は負け越していた印象です。
コンバートして2年、ここまで組める事自体が凄いのですが、より高みを目指して欲しいですね。
HOが負けてしまうと、両PRがどれだけ勝っていてもScrumを押す事が難しいです。
それぐらい重要なポジションです。
2本目はヒットが互角でした。
ただ、組み合った後、帝京大学1番側が頭を下げて、バインドを外しています。
これはScrum勝負の前に、大怪我の原因となる非常に危険なプレーです。
組み合った後も脳天から地面へ落ちそうになっているため、怪我が無くて良かったなと感じています。
Scrumを組み込んできているチーム同士でも、このような事態になる可能性があります。
気をつけていきましょう。
Best Scrum 41:47~
気になるBest Scrumは41:47~です。
帝京大学陣22m付近、帝京大学ボールのScrumです。
組み合った後、帝京大学が意地を見せてイリーガルホイールの反則を獲得しました。
1st Scrumは早稲田大学が夏の成果を見せましたが、Best Scrumでは帝京大学が見せてくれましたね。
セットアップまでは問題です。
バインドの際に、早稲田大学側がScrumを組む事を嫌がり、味方同士のバインドを外しています。
LeagueOneでも、自分達が組みたい状況が作れなかった時に勝手に辞めるプレーがありますが、非常に勿体無いなと感じています。
自分達の組みたい形がある事は理解した上で、それを体現するならセットアップの段階から出来る事をするしかありません。
早くセットする事や自分達の位置が取られていた時の対処法など、対応策を考えておくとこのような事態は起こりません。
今回の場合は、味方同士のバインドを外した影響で早稲田大学3番が孤立する結果となりました。
そのため、帝京大学1・2番がプレッシャーを掛けやすくなりました。
ヒットも帝京大学が優勢でした。
ヒット後、バック5が浮いてしまった早稲田大学に対して、帝京大学は殆ど上に浮きませんでした。
そのため、早稲田大学が前へプレッシャーを掛けにいきましたが、帝京大学の方が低く、股関節と膝を使って衝撃を吸収されました。
組み合った後も低くなれるのは非常に素晴らしいですね。
帝京大学は11/19に明治大学と対戦します。
Scrumに強みを持つ両チームがぶつかった時にどんな結果が生まれるのか
楽しみですね。
よだれが垂れそうです
終わりに
本日は、関東大学ラグビー対抗戦Aグループ 帝京大学vs早稲田大学の試合を解説しました。
大学ラグビーも上位校同士がぶつかる佳境に入りました。
帝京大学の全勝優勝なるのか、明治大学がそれを阻止するのか。
早稲田大学は残り2戦国立の舞台で勝ち星を上げられるのか。
大学選手権に向けて楽しみな日々が続きますね。
引き続きラグビー観戦を楽しんでいきましょう。
Scrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。
本日もご覧頂きありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
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