天理大学 vs 近畿大学

大学ラグビー
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本日のテーマ

本日は、2024年度 関西大学春季トーナメント大会3位/4位決定戦 天理大学vs 近畿大学の試合を解説していきます。

お互い取って取られての繰り返し、非常に見応えのあるシーソーゲームでした。

最後、近畿大学が突き放せたところが良かったですね。

近畿大学のイメージは、イケイケムードの前半と盛り下がる後半という試合展開でした。

今回そのイメージを覆してくれたので、秋も楽しみにしてます。

天理大学は昨季好調だった Scrumが今期は振るわない状況が続いています。

秋の開幕まで残り3ヶ月弱、どこまで伸ばし切れるか楽しみにしています。

関西の勢力図が変わりそうでワクワクしている管理人でした。

それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。

試合結果

天理大学 28-35 近畿大学

天理大学 297kg / 793kg

近畿大学 313kg / 804kg

J SPORTS ラグビー【公式】より

1st Scrum 1:41~

気になる1st Scrumは1:41~です。

天理大学陣22m内、天理大学ボールの Scrumです。

組み合った後、ヒットで優勢だった近畿大学がその勢いのまま前に出てしまったため、アーリープッシュの反則を取られました。

近畿大学のヒットで前に出る力が良かったのと、ヒットで組み勝った後に圧力を掛ける方向が完璧にハマりましたね。

アーリープッシュを取られてしまったのが勿体無かったです。

セットアップは8人が真っ直ぐセットするオーソドックスな形でした。

フロントローの立ち位置も揃っている上、バック5も非常に良い姿勢を保っていました。

JAPANと同様にクラウチの段階からフランカーが膝を上げており、重さのアドバンテージを更に活かそうとしている事が分かります。

映像で見た時はそこまで体重差がないと感じましたが、スタッツを見ると10kg程差がありました。

特に、3番稲場選手の身体が昨年よりも絞れており、筋力アップにフォーカスを当てて取り組んでいる事が分かります。

 Scrumに定評がある選手なので、引き続き期待しています。

対する天理大学も綺麗なセットアップでした。

細かいところは分かりませんが、昨年と同様にフランカーが角度をつけてセットし密着度を上げる事で、コンパクトな Scrumを構築しようとしています。

気になったのは、3番松野選手の立ち位置です。

映像の角度の問題かも知れませんが、通常よりも1歩後ろにセットしています。

段差が出来るとバック5が押し辛くなり、ヒットで前に出にくくなります。

凄く Scrumに拘っている印象があったので、珍しいシーンでした。

バインドは天理大学が先手を取るも、全体的に前に移動しています。

コンパクトに組みたい天理大学に取っては、少し間合いが遠かったのかも知れません。

近畿大学は殆ど動かずに、↗️へ圧力を掛けながら右足を畳んでいます。

少し前の京都産業大学のような Scrumを取り入れており、良い形でした。

ヒットは、バインド時から良い準備を出来ていた近畿大学が優勢でした。

物凄く良いヒットでしたね。

バック5とフロントローが連動して前に出られており、相当組み込んで来ている事が分かります。

どの地域も同じですが、関西の場合だと京都産業大学がいるため、 Scrumを鍛えないとまともに戦えなくなります。

春の段階でここまで仕上がっている姿を見ると、秋の飛躍に期待が掛かります。

Best Scrum 37:38~

気になるBest Scrumは37:38~です。

ハーフライン付近天理大学陣、天理大学ボールの Scrumです。

1本目は間合いが合わず組み直しとなりました。

近畿大学のセットアップは8人が真っ直ぐとお伝えしましたが、正確には6番のみ角度を付けてセットをしていました。

3番主導で前に出たいので、1番側は外側に割れないように角度を付けて、3番側は真っ直ぐセットする事で前に出る勢いを残しています。

非常に理に適ったセットアップです。

お互いバインドの段階で上下に動いています。

前半の終盤という時間帯に加えて、厳しい暑さで体力を削られている事がよく分かります。

2本目はお互い自立した状態でバインド出来ています。

ただ、天理大学の膝の角度を見ていると90°のりも鋭角になっており、相当圧力を受けている事が分かります。

膝が鋭角になるほど前に出る溜めが出来ますが、伸び切るまで時間が掛かります。

その上、相手の方がヒットスピードがあり膝が鋭角のままヒットしてしまうと前に対する圧力が小さくなります。

基本の角度は90°で、自分達の重さに自信がある場合は少し鈍角に、ヒットスピードに自信がある場合は鋭角にするのが良いですね。

相手によって微調整は必要ですが、基本方針はこんな感じです。

今回の場合、天理大学が鋭角だったのに対して、近畿大学は90°を保てています。

その状態で、ヒットの際に膝を伸ばし切れたのは近畿大学であり、天理大学は膝が詰まった状態です。

そのため、ヒットスピードで勝った近畿大学が組み合った後その勢いのまま前に出ました。

その後、 Scrumが崩れたため、天理大学がコラプシングの反則を取られました。

天理大学がここまで押されるシーンを見るのが久しぶりだったため、非常に印象が残りました。

終わりに

本日は、2024年度 関西大学春季トーナメント大会3位/4位決定戦 天理大学vs 近畿大学の試合を解説しました。

大学生からも複数選出されており、大学ラグビーのレベルの高さを伺えます。

管理人としては、読者の皆さんがScrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。

また良かったら拡散をお願いします。

本日もご覧頂きありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう。

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