スコア | フロントロー | FW8人 | |
関西学院大学 | 22 | 325kg | 851kg |
近畿大学 | 29 | 313kg | 798kg |
1st Scrum 7:35~
関西学院大学陣22m内、近畿大学ボールのScrumです。
組み合う前に関西学院大学が仕掛けたため、アーリーエンゲージの反則を取られました。
重さがある関西学院大学に対して、長谷川式のようにコンパクトに組む近畿大学でした。
両フランカーも角度をつけてセットしており、Scrum内部の圧力を高めて勝負している事が分かります。
また、セットアップの低さや纏まりは近畿大学の方が優勢でした。
ただ、バインド時に先手を取られた上、張る方向をコントロールされており、重さを乗せられて崩れています。
細かいですが、近畿大学1番側がバインドの際に右足を動かそうとしています。
関西学院大学3番の位置に対して、当初置いた位置だと組み辛かったのかなと考えています。
結果的に動かせなかったのですが、動かしていたとしてもアングル気味になり、内側へ流されています。
コンパクトに組むからこそ、足の位置もフロントロー同士で調整する必要があります。
練習の中で出来ていたものの、1st Scrumだった事及び普段より重さのある関西学院大学相手だったため、少し崩れてしまったのかなと推測します。
今回はアーリーエンゲージを貰えましたが、レフリーによってはScrumを組む意思が無いと判断されるかもしれません。
近畿大学は、この後1本綺麗に内側へ流されますが、その後は上手く対応出来ていました。
Best Scrum 78:29〜
関西学院大学陣10m付近、関西学院大学ボールのScrumです。
同点でも大学選手権出場が決まる関西学院大学が7点差を追う展開、押し切ってペナルティを獲得したい場面でした。
組み合った後、近畿大学が圧力を掛けてScrumが崩れたため、関西学院大学がコラプシングの反則を取られました。
1st Scrumと比べて半歩以上間合いが遠く、本来であれば重さのある関西学院大学が有利に組める状況です。
バインド時に、近畿大学がその場から動かなかったのに対して、関西学院大学は半歩遠い間合いのため、前に詰めようとしています。
その上で、1st Scrum同様に右斜め上へバインドを張っており、より前に体重が掛かっています。
点差と時間の焦りがあったと思いますが、少し前のめりになった印象でした。
近畿大学は、セットアップから殆ど足を動かしていないため、フロントローとバック5の密着度を保てています。
そのため、ヒットの際もFW8人が連動する形で、真っ直ぐヒット出来ています。
近畿大学が面で前に圧力を掛けた後、1番側がさらに半歩前に出て崩れたため、関西学院大学がコラプシングを取られました。
今回の試合は、アーリーエンゲージとコラプシングが分かりやすく判断されていました。
Good Scrum 21:39~
関西学院大学陣ゴール前5m、関西学院大学ボールのScrumです。
このScrumから関西学院大学の組み方に対して、近畿大学が上手く順応した気がします。
1st Scrumから関西学院大学側のフロントローが↗️⬆️↖️のような形でセットしています。
そのため、何も対策せずに組んでしまうと、2ndScrumのように内側へ流されてしまいます。
今回、近畿大学は1番とHOで関西学院大学3番を挟み込む策を取りました。
単に挟むだけでなく、セットアップからクラウチまで密着度を高めて、HOが3番側に圧力を掛けています。
バインドの際に⬆️に戻しており、関西学院大学3番がより内側に入り込むように誘っています。
近畿大学3番側は、関西学院大学1番を外側に弾くような形でセットしており、関西学院大学フロントローを分散させています。
ヒットも近畿大学優勢でした。
コンパクトに組むScrumは、やはり有効的なのかなと感じてます。
HOの寄せ方も腕と背中を上手く使えており、非常に参考になります。
セットアップから内側に誘われた関西学院大学3番は組み合った後、1st Scrum同様に内側へ流れてきます。
ただ、近畿大学HOが内側に流れてきた所に対して圧力を掛けており、有効的に内側を割る事が出来てきません。
その上で、近畿大学1番はそこに対しても真っ直ぐ組み合っています。
外側に割れて角度をつけてしまうと、今度は近畿大学フロントローの密着度が薄れるため、真っ直ぐ組み合っています。
近畿大学バック5もフロントローの動きに合わせて左右に足を動かしており、圧力を掛け続けられています。
逃げ場が無くなった関西学院大学3番が少し後ろに下がってから外側へアプローチします。
HOは付いていけたものの、1番側は近畿大学3番が障壁となり、上手くついていけません。
結果的に孤立する事になり、近畿大学3番の圧力に耐えきれず、ニーリングの反則を取られました。
もし、1番側が互角以上に組めていたらScrumが回転して終わったのかもしれません。
引き続きScrum Love Clubでは、読者の皆さんがScrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。
また良かったら拡散をお願いします。
本日もご覧頂きありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
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