東芝ブレイブルーパス東京 vs 横浜キヤノンイーグルス

BL東京
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試合結果

東芝ブレイブルーパス東京 49-28 横浜キヤノンイーグルス

BL東京 326kg / 877kg

横浜E 320kg / 866kg

NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONEより

1st Scrum 3:12~

ハーフライン付近、BL東京ボールのScrumです。

ヒットで優位に立ったBL東京が、組み合った後に押し切り反則を獲得しました。

BL東京 1番木村選手が先に首を抜いているように見えますが、その前段階で横浜E側がScrumを崩したと判断されています。

BL東京は、フロントローの立ち位置が横並び、フランカーは角度を付けずにロックへ寄るセットアップでした。

細かく言えば、6番フリゼル選手のみ半歩前にセットしており、1番木村選手が外に流れるのを防いでいます。

シンプルに組むのが1番強い、そう思わせるセットアップでした。

対して横浜Eは、1番 岡部選手がHO 中村選手と横並びになるようにセットしています。

むしろ、岡部選手の方が前に立っているように感じました。

逆に、3番祝原選手が半歩後ろに下がっており、違和感を感じます。

内側に流れる傾向が強いため、1番側主導で圧力を掛けるセットアップにしてるのかなと感じました。

フランカーも少し外側に膨れてセットしているおり、バック5全員でフロントローを包み込んでいます。

フランカーがロックよりも1歩前の位置にセットして、頭から肩まで使ってフロントローのお尻を受け止めます。

似たようなセットアップで、扇の形と表現する事がありますが、扇の場合はフランカーとロックが一直線に並びます。

その上で、フランカーが角度を付けるため、扇と表現します。

扇の際は、頭と肩だけ使うので圧力の掛かり方が少し異なります。

ヒットはBL東京が優勢でした。

バインドの時の姿勢の差がそのままヒットの優劣に繋がっています。

優勢だったBL東京は、FW8人の背中のラインが平行に揃っており、フロントロー→ロック・フランカー・No.8の順番で段々畑のように低くなっています。

背中のラインが揃っていても、押す位置が上にズレれば拮抗した際に浮き上がります。

対して横浜Eは、フロントロー↖️ロック・フランカー↙️No.8↖️のような形で、少しバラツキが出ています。

幾つか見れた試合から推測すると、横浜Eはヒットの際に、バック5がフロントローを放り込む形です。

そのため、ロック・フランカーが振り子のようになるのは仕方ないのですが、それでもフロントローのお尻からズレてしまったのは勿体無いです。

ヒット後、内側に圧力を掛けるためにずれましたが、BL東京が外側から差し込んできた圧力に耐えきれず、反則を取られる結果となりました。

組み方の相性が悪かった、そう思うScrumでした。

今回、リプレイの際に後ろからの映像があり、横浜Eのヒット後の動きがよく分かります。

興味がある方はご覧ください。

Pickup Scrum 16:10~

横浜E陣ゴール前5m、BL東京ボールのScrumです。

組み合った後、BL東京側が時計回りにScrumを回転させ、その隙にSH杉山選手がトライラインへ駆け上がりました。

ゴール前Scrumの手本となる形だったので、取り上げる事にします。

セットアップは1st Scrumと変わらず、横浜Eは1st Scrumで見られた歪みは解消されていました。

バインドは横浜Eが先手を取っており、圧力を掛けられています。

1番岡部選手は、1st Scrumと比べて足幅を小さく、HO中村選手に寄る意識を高めています。

HO中村選手も、右足の傾きから3番祝原選手側に寄っている事が分かります。

また、BL東京の両PRの姿勢からも、圧力を受けて前に出にくい状況が作れている事が分かります。

特に、外側に対する圧力を受けている木村選手が苦しい状況です。

ヒットはほぼ互角、少しBL東京が優勢でした。

横浜E HO中村選手の方がワンテンポ早く膝を抜いたのですが、地面に着くまでに時間が掛かり、少し圧力を受けた印象です。

そのため、組み合った後は両チームScrumに注力せざる負えない状況です。

ゴール前でScrumだけ意識すると、フランカーのDFが遅くなるため、基本的にはDF側が不利です。

その上、BL東京は前に出る余力がありますが、横浜Eは頑張って耐えているように感じます。

その後、意図的か偶然か分かりませんが、BL東京 1番木村選手が外側に膨れました。

その影響で、横浜E 7番嶋田選手の出足が遅れる事となり、その隙にSH杉山選手がトライを獲得しました。

このScrumも後ろからの映像があるので、興味がある方は見てみてください。

組み合った段階で、BL東京 1番木村選手がアングル気味に差し込めており、この段階で横浜Eが不利だったなと振り返って感じました。

ゴール前Scrum、真っ直ぐ押してSTを狙うか、左右に振ってBKにトライを与えるか。

ScrumコーチとしてはSTが欲しい場面でしたが、得点に繋がれば良しとしましょう。

大学や社会人だけで無く、高校レベルでも凄く重要な話なので、Scrumをどう構築するか考えていきたいですね。

Scrumが分かれば、ラグビーはもっと楽しくなります。

読者の皆さんがScrumを理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。

引き続きScrum Love Club及び管理人を宜しくお願い致します。

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