静岡ブルーレヴズ vs 東京サントリーサンゴリアス

LeagueOne
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試合結果

静岡ブルーレヴズ 14 vs 33 東京サントリーサンゴリアス  

静岡BR 326kg / 867kg

東京SG 330kg / 887kg

NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONEより

1st Scrum 01:32~

東京SG陣22m付近、東京SGボールのScrumです。

組み合った後、静岡BRのフロントローが先に膝を突いてしまったため、ニーリングの反則を取られました。

セットアップから見ていきましょう。

静岡BRは変わらず両フランカーが角度をつけています。

繰り返しになりますが、フロントローの密着度が上がるため、逃げる隙間が少なくなります。

密度の濃い押し合いになるため、相手が耐え切れなかった場合は首を抜いて反則を獲得する事が出来ます。

ただ、今回はセットアップの段階で足が滑っており、少し気になりました。

対して東京SGは、3番垣永選手の身体がスクエアになるように肩を出しています。

静岡BR 1番山下選手が少し角度をつけて組んでくるため、内側に傾くとヒットの勢いのまま押し切られます。

スクエアにセットする事で、両肩の圧力のバランスを保つ事が出来ます。

もし、組み合った後内側に行く場合も、身体はスクエアにしながら前に出たいですね。

ヒットは静岡BR優勢でした。

東京SGフロントロー全体が後ろに下がっており、ヒット時の勢いで静岡BRが優っている事が分かります。

ただ、前に出た際に身体が伸び切った所耐え切れませんでした。

この判定難しい部分があって、静岡BRが崩したとも言えるし、東京SGが後ろに下がった影響でScrumが崩れたとも考えられます。

今回の場合は、しっかり組み合った後、静岡BRが単体でScrumを崩してしているため、反則を取られたと考えます。

組み合った後のScrumの判定は、昨シーズンから継続して1番側が取られやすくなっています。

『組み勝っても崩れた場合は反則を取られる』

1番の選手は、そう考えておいた方が良いですね。

Best Scrum 72:37〜

ハーフライン付近、静岡BRボールのScrumです。

組み合った後、静岡BRが押し切りコラプシングの反則を獲得しました。

1st Scrumと比べて、静岡BRが組みたい間合いで組めていた印象です。

セットアップから見ていきましょう。

横からの映像のため、全体は把握出来ませんでした。

印象的だったのは、静岡BRのフロントローの立ち位置です。

HOを中心に、1番側が半歩前・3番側が半歩後ろにセットしていました。

クラウチの段階で身体を低くした際、身長差の分だけズレが生じる可能性があるので、そこを予め修正していたのかなと考えています。

対して、東京SGはフロントローの立ち位置が揃っていました。

バック5のお尻の位置も揃っており、非常に綺麗でしたね。

バインドは静岡BRが優勢でした。

レフリーのコールの後すぐにバインド出来る位置に腕があり、理想的な流れでした。

東京SGは、バインドで圧力を掛けられている状態から足を下げる必要があり、Scrum全体が半歩後ろに下がっています。

バインドで圧力を掛けられる事は問題無いのですが、Scrum全体が下がるとヒットに影響してきます。

理由は2つあります。

まず、圧力を受けている状態で足を下げるため、自分が置きたい位置に足を置けない可能性が高くなります。

自立出来ずに足を下げ切れない事や逆に足を下げ過ぎる経験をしたフロントローは多いです。

もう一つは、バック5の足の位置が変わる事です。

フロントローが差し込まれた際、支えとなるのはバック5の押しです。

フロントローが足を下げても、バック5が足を下げなければ、理論上Scrumは押されずに済みます。

バック5が耐えている間に、フロントローが立て直す事も出来ます。

今回はバック5の足の位置は変わりませんでした。

ヒットはほぼ互角でした。

東京SGは圧力を受けている分、それ以上に押し込む必要があります。

静岡BRの膝は90°よりも鈍角、バインド時の圧力を掛けつつ、足を詰めれば前に出られる余力があります。

対して東京SGのヒット時の膝の角度は90°です。

通常であれば理想的な姿勢ですが、今回はバインドで圧力を受けており、押し込まれた際のクッションが無い事が懸念点です。

組み合った後、静岡BRが前に出て押し切りました。

上からの英語が無いので推測になりますが、圧力を掛ける方向を↗️から↖️に変えたと考えています。

↗️に押す際は、東京SG 1番側をScrumの外側に弾いて2対3の状況を作ります。

その上で、↖️に圧力を掛ける事で、東京SGは1人で2人分の圧力に対抗しなければならなくなります。

特に、東京SG 3番側は最終的な圧力が集まる地点でもあるので、Scrumの外側に足が流れやすくなります。

実際、↖️に振られた際、右足が外側に流れてしまい、身体が内側を向く事になります。

静岡BR 1番側は少し角度をつけているため、脇腹が空いた所に差し込まれて押し込まれる結果となりました。

非常に対策が難しいScrumであります。

セットアップの段階で東京SG 1番側が半歩寄れていたらもう少し対抗出来たかもしれません。

Scrumが分かれば、ラグビーはもっと楽しくなります。

読者の皆さんがScrumを理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。

引き続きScrum Love Club及び管理人を宜しくお願い致します。

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