東洋大学 vs 東海大学

大学ラグビー
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試合結果

東洋大学 27-28 東海大学

東洋大学 316kg / 860kg

東海大学 320kg / 827kg

1st Scrum 4:55〜

東洋大学陣10-22m内、東海大学ボールのスクラムです。

1本目は間合いが合わず組み直し、2本目は組み合った後に東海大学1番が崩れたため、コラプシングとなりました。

今年のリーグ戦を引っ張る両チームの全勝対決、両チーム共にスクラムも良いため、非常に楽しみにしていました。

セットアップから見ていきましょう。

東洋大学は、HOがセットしてから両PRをバインドしていました。

東洋大学1番山下選手のセットする位置が物凄く好みで、毎度良い位置に立つなと思いながら見ています。

管理人も現役時代そうでしたが、HOの脇から右肩を上手く抜けず、1歩下がった位置で組む1番が多いです。

意図的に脇に隠すならまだしも、いつも相手3番に優位に組まれる場合は、右肩の位置を意識してみてください。

東洋大学1番山下選手の場合、右肩を意識的に出している/立ち位置も1歩前に出るように意識しているため、HOとセットする位置が揃います。

そうする事で、縦ズレが無くなり、相手3番に対して面で圧力を掛けられます。

さらに、密着する事で隙間をより小さくし、組み合った時に窮屈さを演出出来ます。

股関節をより支えたら、あと一段階低くなれそうです。

3番岡田選手も左肩を出して、両肩で真っ直ぐ組めるようにセットしていました。

東洋大学の強さは、バック5の重さとフロントローの立ち位置にあると言えます。

対して東海大学です。

こちらも1番小栁選手がHO川村選手と揃うようにセットしていました。

3番杉浦選手は、1歩前にセットしており、ここまでは東洋大学と同じです。

違ったのは、1番小栁選手が少し角度を付けてセットしている点です。

東洋大学の場合は、真っ直ぐなので出口の隙間は変わりませんが、東海大学の場合は出口を狭くしております。

そのため、3番がより頭を置きにくく、組み合った後も左右の圧力の方向が異なるため、身体を真っ直ぐに保ちにくいです。

角度を付ける分だけお尻が外側に流れるため、前への推進力は少し衰えます。

ただ、ハマった時は相手3番をスクラムの内側に追いやりながら前に出られます。

バック5も非常にコンパクトで、ある程度重さがあるものの、密着感の所で

どちらも好きなセットアップで、みていて凄く楽しいです。

似た者同士のセットアップ、間合いも近いためやはり1本目は組み直しでした。

2本目も然程間合いは変わらないものの、両1番が半歩後ろに下がっているような感じました。

そのため3番が、頭を下ろす余裕があったのかなと考えています。

東海大学1番側の映像が無いため推測ですが、東海大学1番が左肘を絞る圧力と東洋大学3番が右肘を絞る圧力が重なり、東海大学1番の身体が捩れる形で崩れました。

崩れてしまったのは仕方ないので、次に備えたい所です。

Pickup Scrum 25:42〜

東海大学陣10m上、東海大学ボールのスクラムです。

組み合った後スクラムが崩れて東海大学がコラプシングを取られるのですが、組み合った瞬間を見て欲しいです。

東海大学がヒットの後伸びきり、東洋大学がそれを受けるシーン(25:54〜25:55)で、東洋大学1番山下選手が股関節を使って圧力を吸収しています。

ヒットで圧力を受けた時に、すぐに足を下げるのか、股関節で吸収して足の位置を変えないか雲泥の差があります。

勿論、圧力を無力化出来るわけではありませんが、吸収する事でスクラム全体に対する影響を減らす事が出来ます。

東海大学としては、ヒットで出た勢いで吸収しきれない圧力を掛けられると、姿勢を崩して前に出られた可能性があります。

東洋大学が重さで勝るので、そこまで押し切るのは至難の業ですが、見てみたかったですね。

Best Scrum 72:43〜

東洋大学陣10-22m、東洋大学ボールのスクラムです。

組み合った後、東海大学が3番主導で前に出て圧力を掛け、スクラムが崩れたため、東洋大学が反則を取られました。

Pickup Scrumで見られなかった力強いスクラムが見られて、満足しています。

1st Scrumで、東海大学1番小栁選手の立ち位置が良い点を紹介したので、HO川村選手に注目してみます。

3番側のバインドはオーソドックスなのですが、1番側は腕を真下に伸ばしてバインドしていました。

3番がHOをバインドする際によく見られるのですが、HOがこのバインドをするのはあまり見かけません。

メリットは、肩の分だけ1番が寄りやすくなる/左肩が前に出るため、相手3番の左肩に対して圧力を掛けやすい事です。

バインドが緩くなりますが、立ち位置が揃っているので、問題ないと考えられます。

今回のバインドをする事で、東洋大学3番の逃げ場が無くなり、圧力に対抗出来なければ下がるしかありません。

東洋大学3番の逃げ道を無くした後、東海大学HOが下から突き上げるように東洋大学HOに対して圧力を掛けています。

その圧力に対して、東洋大学HOが上から押さえつけるために、身体が傾いています。

徐々に東洋大学フロントローの身体が浮き上がってきており、全体的に崩れた所を東海大学に仕留められたスクラムでした。

試合内容もそうですが、スクラムも拮抗していました。

次の試合で、大学選手権出場を決めて欲しいですね。

『スクラムをシンプルに分かりやすく』

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