試合結果
三重ホンダヒート 21-45 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
三重H 329kg / 885kg
S東京ベイ 349kg / 907kg
1st Scrum 03:39〜
S東京ベイ陣22m上、三重Hボールのスクラムです。
組み合った後、安定して組み合えたため、そのままボールアウトとなりました。
セットアップから見ていきます。
三重Hは、HOがセットした位置に両PRがバインドする形です。
1番はHOと同じ位置、3番は1歩前にセットしています。
アンダーバインドですが、立ち位置は京都産業大学の3番オーバーと同じです。
アンダーバインドのまま、立ち位置を前にする事で、密着感を保ちながら3番が前に出やすい構図を作れます。
自由度はオーバーバインドより減りますが、FW8人で組みながら、3番を軸にスクラムを考えられる特徴があります。
3番の左腕も身体と一直線になるようにバインドしており、スリムにコンパクトに組みたい事が伺えます。
真っ直ぐではなく、気持ちHO側に傾いており、密度高いスクラムを組みたい意図が考えられます。
バック5は、全体的に↗️を向いています。
3番側のフランカーは↗️を向けないので、3番の身体に沿うようにセットしています。
このセットアップ、見様見真似で取り入れたら痛い目見ますね。
細かい身体の向きは、そのチームでしか分からないので、選手やコーチに確認しながらセットアップを取り入れるのが理想的です。
対してS東京ベイは、HOが直立した状態でセット。そこに両PRがバインドしています。
身長差があるので、1番紙森選手とHO Malcolm Marx選手の肩の位置がズレます。
3番オペティ・ヘル選手は身長が高いので、直立した状態でも、肩の位置がズレません。
身長差がある場合は、ここの調整が難しいですね。
肩の位置がズレると、組んだ時にヒットのタイミングが合わなくなります。
肩の位置を合わせると、お尻の位置がズレるのでどちらを優先させるかです。
静岡BRのように、どちらも合わせるチームもありますが、非常に窮屈になります。
フロントローは1歩後ろに下がってから、低くなりバック5がセットします。
1番側のフランカーのみ角度をつけてセットしていました。
ヒットは互角、組み合った段階でスロットが左に半歩ズレているように感じました。
三重H 1番がS東京ベイ3番に弾かれている影響ですが、しっかり耐え切りました。
S東京ベイ 3番は、外側に張る所までは良くて、その後の足の動きで無理やり外側に踏み出して前に出ようとしています。
1番が外側に踏み出す事と3番が外側に踏み出す事は、意味が異なります。
1番が外側に踏み出す場合は、アングル気味に組む事が出来るため、相手3番が内側を向けば押し切れます。
対して3番が外側に踏み出す事は、身体が内側を向く事を意味します。
ヒットで勝っていても、前に出る際に身体が傾けば推進力は減ります。
また、ロックから貰う押しが100%相手に伝わりません。
個々で見れば、確実に力のあるS東京ベイが押せます。
でも、今回は力を漏らさず組んでいる三重Hが対抗したスクラムでした。
Pickup Scrum 46:53〜
ハーフライン付近S東京ベイ陣、S東京ベイボールのスクラムです。
組み合った後、全体がS東京ベイ1番/三重H3番側に流れて、三重Hがアングルを取られたスクラムです。
ヒットした47:01の時点で、三重H 1番の身体が45°ほど傾いて、アングル気味になっている事が分かります。
そこから47:03でスクラムが動き始めるまでに、三重H 1番の身体が更に傾き、60°になっています。
通常アングル気味で組むとしても、30°ぐらい。つまり、1時の方向に向けて圧力を掛ける事が多いです。
それ以上傾いてしまうと、お尻が外側に割れすぎて、HOとの隙間が出来ます。
密着感が弱い1番は、スクラムで孤立することになります。
相手3番が内側に入ってきた時についていけず、1番が取り残されてスクラムが回転するシーンは見た事あると思います。
だから、アングル気味に組むとしても、30°ぐらいまでが理想的です。
対して今回の場合は、組み合った段階で30°を超えており、スクラムが動くまでに更に身体が傾いています。
その状態でスクラムが流れたため、三重H 1番の角度がキツくなり、アングルの反則を取られたと考えています。
横にスライドしただけですが、三重H 1番がスライドする要因を作ったと判断されたため、反則を取られました。
Best Scrum 30:22〜
S東京ベイ陣10m上、S東京ベイボールのスクラムです。
ヒットで三重Hが前に出たと思いましたが、組み合った後にS東京ベイが押し切り、三重Hが反則を取られました。
映像が遠いですが、三重H 3番の頭が抜けている事から、ヘッドアップの反則と考えています。
セットアップは1st Scrumとほとんど変わりません。
30:29-30:32まで、S東京ベイフロントローが映るのですが、肩の位置を確認すると、HOの脇から綺麗に抜けています。
身長差はあるものの、身体が真っ直ぐで密着出来ていれば、良いスクラムが組めます。
Springboksでも、Ox Nché選手とMalcolm Marx選手では身長差があるので、紙森選手とも上手く組み合えるのかなと感じました。
三重Hで気になったのは、三重H 3番の身体の向きです。
1st Scrumでは、3番主導で真っ直ぐ組む印象でしたが、今回はHO側へ傾いています。
1番・HO↗️3番↖️の形で、S東京ベイHO及び3番を抑え込みたい意図だと思います。
ただ、S東京ベイ1番はアングル気味で組む傾向が強く、内側に入った時は押される可能性が高いです。
組み合った時点で、三重H 1番・HOはS東京ベイ3番を窮屈に出来ており、機能しています。
対して、S東京ベイ HOに対しては抑え込めていない印象を受けました。
むしろ、S東京ベイ HOと1番で三重H 3番を挟み込んでいるように見えます。
S東京ベイ HOは、ヒット時に三重H 3番側。組み合った後は身体の向きを変えて、HO側に圧力を掛けています。
組み合った後でも、それだけ自由に動ける強さとスペースがあると考えられます。
FW8人で組むスクラムは、凄く強いです。
だからこそ、1人1人の技量や強さも求められます。
スクラムは足し算ではなく、掛け算。
積の数値を大きく出来るように、1人1人のレベルアップも図りたいですね。
LeagueOne屈指の強さがあるのが、S東京ベイです。
そこに対して、勝負出来た三重Hでした。
4/25の再戦が楽しみになる一戦でした。
『スクラムをシンプルに分かりやすく』
日頃からScrumLoveClubをご覧頂きありがとうございます。
今後も精力的に活動しますので、引き続き宜しくお願い致します。


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