試合結果
静岡ブルーレヴズ 15-13 コベルコ神戸スティーラーズ
静岡ブルーレヴズ 311kg / 854kg
コベルコ神戸スティーラーズ 321kg / 870kg
1st Scrum 5:45~
静岡BR陣10m上、静岡BRボールのScrumです。
1本目は、組み合った後に静岡BRが少し前に出るも崩れたため、組み直しとなりました。
静岡BRは両フランカーが角度をつけてセット、対して神戸Sはバック5が全員真っ直ぐを向いていました。
間合いが狭く、神戸Sとしては上手くヒット出来ずに受けてしまったのかなと感じました。
ヒットの際、フロントローが弧を描くように当たっており、バック5の押しを100%伝えられていません。
対して静岡BRも、組み合った後に神戸Sのフロントローに付き合ってしまい姿勢が崩れています。
Scrumは相手ありきなので、自分達が良い姿勢を保ちつつ、相手を窮屈な体勢にする事が物凄く難しいです。
それが出来ると、海外チーム相手でも強いScrumを組めます。
2本目は、組み合った後に静岡BRが圧力を掛けるも、神戸S FW8人が纏まるScrumで対抗しました。
今回はヒットで真っ直ぐ当たれており、重さの優位性を活かせたScrumを組めています。
神戸Sは最後逆転負けをしましたが、昨年と比べてもDFが向上し、セットプレーも安定しています。
静岡BRは強みのScrumを起点に、勝利をもぎ取れています。
上位へ浮上するためにも、開幕戦を糧に今シーズン飛躍を遂げて欲しいです。
Best Scrum 26:34〜
ハーフライン付近(神戸S陣側)、神戸SボールのScrumです。
1本目は、組み合った後に崩れたため組み直しです。
大雨が降る状況、地面も滑りやすくなっており、故意に崩したというよりは崩れてしまったと考えています。
ただ、神戸S側がバインドの際に1/4歩程後ろへ下がっており、意図的に間合いを遠くしている事が分かります。
静岡BRのScrumは、極端に近い間合いとHOを中心とした密度が高いFWが特徴です。
そのため、重さで勝る神戸Sでも間合いを取りたかったのかなと考えます。
安定したScrumを組めており、オフシーズンに取り組んできた成果が表れています。
2本目は、組み合った後に静岡BRが前に出ながら反時計回りにScrumが回転したため、神戸Sが反則を取られました。
これ難しい判定で、判断軸は回転したチームが面で前に出れているかだと考えてます。
今回の場合、回転したのは静岡BRです。
1番側も3番側も1歩前に踏み出してから、反時計回りにScrumが流れていました。
そのため、神戸Sが劣勢な状態でScrumが回転したと考えられます。
また、Review出しますがBL東京 vs 横浜E 11:09〜で同様にScrumが回転したものの、横浜E(回転した側)がステップアウトの反則を取られています。
基本的には真っ直ぐ押す事、真っ直ぐ押す際に相手との兼ね合いでScrumが傾いてしまう場合はどちらかが反則を取られる事になります。
静岡BRに戻りましょう。
組み直しの間に、静岡BR 3番伊藤選手が5番ダグラス選手に要望している姿をみて、Scrumに拘るチームは小さい対話を大事にしている事が分かります。
フロントロー同士は勿論のこと、ロック・フランカーとも対話出来るとより良いScrumが組めます。
お互いの感覚を擦り合わせ出来ると、より8人で組むScrumに近くなります。
対話の結果、バインドの段階で圧力を掛ける事で神戸S HOと1番の間が開き、上手く割る事が出来ています。
また、映像からの推測になりますが、長谷川コーチも『押せる。押せ』そんな言葉を発しています。
結果、その言葉の通り静岡BRが圧力を掛けて反則を獲得しています。
1st Scrum以降はフリーキックを取られるなど、自分達のやりたいScrumが組めなかった静岡BRでしたが、このScrumは良い形で圧力を掛けられました。
Scrumが分かれば、ラグビーはもっと楽しくなります。
読者の皆さんがScrumを理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。
引き続きScrum Love Club及び管理人を宜しくお願い致します。
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