BL東京 vs 東京SG

BL東京
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本日のテーマ

本日はNTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE2023-2024 D1 PO準決勝 東芝ブレイブルーパス東京 vs 東京サントリーサンゴリアス の試合を解説していきます。

今期の府中ダービー最終戦でした。

今期2戦2勝のBL東京が今回も接点で強さを見せて勝ち切りました。

序盤、東京SGの得意とするアタッキングラグビーにDFが追いつかず反則から失点、前半の前半まで主導権を渡す状況でした。

ランニングスキルの高い選手が豊富なので、自由に走らせると厳しいですね。

その後はBL東京が得意とするセットピース・B/Dで圧倒し、勝利を収めました。

ゴール前ATのテンポ、精度も素晴らしかったです。

PO準決勝に相応しい面白い試合でしたね。

それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。

試合結果

東芝ブレイブルーパス東京 28-20 東京サントリーサンゴリアス 

東芝ブレイブルーパス東京 315kg / 866kg

東京サントリーサンゴリアス  328kg / 875kg

NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONEより

1st Scrum 1:13〜

気になる1st Scrumは1:13〜です。

BL東京陣ゴール前5m、BL東京ボールのScrumです。

組み合った後Scrumが崩れましたが、特段反則なく、ボールアウトとなりました。

前回の対戦時と同じ顔ぶれ、日本代表を牽引してきた東京SGとこれからの日本代表を背負うであろうBL東京のフロントローでした。

セットアップはBL東京が真っ直ぐ、東京SGは若干扇の形でした。

映像を見ていて感じたのは、お互いの間合いが遠く組み辛そうです。

通常であれば、お互いの耳が擦れるぐらいの位置関係で組む事を求められます。

今回は、クラウチの段階でお互いの頭が少しぶつかる程度の距離でセットしています。

両チーム組みたいScrumがあったので、意図的に間合いを広げていたと考えています。

そんな中、バインドでBL東京が先手を取りましたね。

小鍛冶選手のバインドしてから足を下げるまでの動きがとてもコンパクトでした。

組み合う前の姿勢も綺麗です。

先にバインドしてから足を下げる事で、相手に自分達の重さを乗せる出来ます。

そうする事で、良い姿勢を保ちながら相手の体勢を崩す事が出来ます。

今回も、バインドの後に東京SGのフロントローの足の位置は変わりませんが、バック5の動きが大きくなった事が分かります。

セットアップまでは自分達で完結しますが、バインドの後は相手要因が絡んできます。

セットアップを極めつつ、対人経験を積む事でScrum力を向上させていきましょう。

バインドで優位に立った影響か、ヒットもややBL東京が優勢でした。

8人のヒットのタイミングが揃っており、1つの塊で東京SGにプレッシャーを掛けられています。

ここまでタイミングが揃っているヒットも珍しいです。

タイミングが揃うと、点ではなく面、もっと言うと壁となって相手に圧力を掛けられます。

自陣ゴール前の状況だったため、膝を伸ばし切った状態で相手に圧力を掛けています。

東京SGからすると、分厚い壁に押し付けられている感覚です。

東京SGのフロントローは決して弱くありません、むしろ日本代表候補に名乗りを上げる選手ばかりです。

それでも、今回のScrumでは何とか耐えている状態に追い込まれています。

8人で組む重要性を再認識したScrumでした。

Best Scrum 39:18〜

気になるBest Scrumは39:18〜です。

ハーフライン付近(東京SG陣)、東京SGボールのScrumです。

BL東京が3点差を追う展開、前半の終盤だったためお互い疲れの色が見えてきたScrumでした。

組み合った後、BL東京が前に出て崩れたため、東京SGがコラプシングの反則を取られました。

クラウチの段階で、バック5が膝を上げるタイミングが少しズレたように感じています。

それでも、バインドの段階で姿勢を立て直し、いつでもScrumを組める/前に出られる状態を保っていました。

以前どこかのインタビューで見たのですが、長谷川慎コーチはに100%で対人で組み合うよりもセットアップに多くの時間を費やすそうです。

僕もコーチをする上で、自分達がどの方向に押すのか、そのためにどのようにセットするのか選手と話し合いながら細かい部分を詰めていきます。

『神は細部に宿る』

Scrumコーチとして拘り続けたいですね。

バインドの段階では均衡を保っていました。

Scrumの修正力の観点で言えば、東京SGも負けてない事が分かります。

ただ、それ以上にBL東京のヒットが素晴らしかったです。

ヒットの段階でBL東京、特に3番小鍛冶選手が先行して前に出られています。

1st Scrumでも感じましたが、バインドの後に東京SG1番 森川選手の左足が外側に流れている印象を受けました。

元々足首が柔らかい選手なので、低く組み合う事は出来ます。

ただ、1番の選手が外側に割れる=非常に不利な状態な事には変わりません。

その上、今回は膝が詰まりすぎましたね。

組み合って圧力を受けた後、吸収する余地が無く、お尻が後ろに下がって腰が折れる形で崩れました。

もし、あと半歩内側にセットしていたら左半身に受ける圧力を格段に減らせたかもしれません。

今回は東京SGが不利な状況に、BL東京の好ヒットが重なり、反則を取られる結果となりました。

関西大学Aリーグ出身者としては、引き続き小鍛冶選手を応援しています。

代表入り期待したいですね。

まとめ

本日はNTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE2023-2024 D1 PO準決勝 東芝ブレイブルーパス東京 vs 東京サントリーサンゴリアス の試合を解説しました。

いよいよLeagueOneも決勝戦がやってきました。

鉄壁DFの埼玉WKに対して、セットプレー・接点の部分でどこまで優位に立てるか

そこに勝機があると考えています。

面白いScrumを期待しています。

LeagueOne閉幕後は大学ラグビーとテストマッチを中心に、ScrumReviewを更新します。

Scrumが分かれば、ラグビーはもっと楽しくなります。

読者の皆さんがScrumを理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。

本日もご覧頂きありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう。

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