本日のテーマ
本日は、リポビタンDチャレンジカップ2024 JAPAN vs GEORGIAの試合を解説していきます。
序盤テンポあるかATから先制点を取ったJAPANでした。
最初Georgiaを崩し切って取り切れており、これが継続出来れば勝てます。
ただ、後半は少しミスが目立ちGeorgiaに逆転負けする結果となりました。
Scrumで圧力を受けていた事とコンタクト強度が高く、足を奪われた印象です。
特に、今回は相手の組み方に対応するまで時間が掛かり、その間に数回反則を重ねています。
27年W杯で勝つために、積み上げて欲しいですね。
それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。
試合結果
JAPAN 23-25 Georgia
JAPAN 332kg / 903kg
Georgia 368kg / 936kg
1st Scrum 13:46~
気になる1st Scrumは13:46~です。
Georgia陣10m付近、JAPANボールの Scrumです。
1本目は間合いが合わず組み直しとなりました。
解説の日野選手も言われてましたが、直近3試合と比べて半歩以上間合いが詰まっています。
そのため、重さで優位なGeorgiaの土俵に立たされました。
間合いが詰まると、殆ど組み合った状態からスタートするため、基本的に重たいチームが有利になります。
JAPANのセットアップは、変わらずクラウチの段階からフランカーが膝を浮かしてセットしています。
4番にリーチ選手、No.8にタタフ選手を起用し、前への推進力を向上させています。
対するGeorgiaは、8人が真っ直ぐ前を向くオーソドックスなセットアップでした。
組み合った後直ぐに勝負を決めるため、敢えて真っ直ぐしているのかなと感じました。
組み合う前段階の精度はJAPANが優勢でしたね。
クラウチの段階でJAPANが先に低くなっており、1番GIORGI AKHALADZE選手が物凄く組み辛そうでした。
バインド時に両足を後ろに下げて自分の姿勢を保とうとしましたが、上手くいかず組み直しとなりました。
2本目も組み合った後、 Scrumが崩れました。
Georgiaが先に圧力を掛けた判定となり、アーリーエンゲージの反則を取られました。
間合いは問題ありません。
Georgia1番GIORGI AKHALADZE選手がJAPANの低さに対抗出来ず組み合った際に頭が下がった事により、Scrumが崩れました。
ヒットした段階で弧を描くようにお尻が↑、頭が↓に動いており、殆どの確率で崩れます。
今回のように、低さに対抗出来ない時は素直に真っ直ぐ組み合うしか無いです。
下手すれば大怪我に繋がるので、気をつけたいです。
また、JAPAN 3番竹内選手の足も組み合う地点から半歩遠かったです。
膝を伸ばし切った状態で組めれば、Springboksのように圧力を掛けて前に出られます。
England戦でも2本程伸び切って崩れたScrumがあったため、改善して欲しいですね。
今回のGeorgia戦では体格差が物凄く影響しました。
超速ラグビーを掲げる以上、どのポジションでもフィットネスが必要になるため、増やせても後2-3kg程でしょう。
今後対戦するであろう、IrelandやSpringboksと言った重い Scrumに定評があるチームにどう対抗していくか。
両国をもう一度破る日を期待しています。
Best Scrum 44:34~
気になるBest Scrumは44:34~です。
Georgia陣10m付近、Georgiaボールの Scrumです。
組み合った後、お互い圧力を掛け合った結果、Georgiaが内側に逃げてScrumが崩れました。
前半の終盤からScrumで苦しんだJAPANですが、しっかり改善してきましたね。
このScrum、Georgiaが前に出ているように見えますが、JAPANの圧力を跳ね返せないから押す方向をズラしただけです。
セットアップを見てみると、バインドした段階でJAPAN No.8タタフ選手からGeorgia No.8 BEKA GORGADZE選手まで背中のラインが平行に揃っています。
前半はお互いの高さにズレがありましたが、後半は改善してきましたね。
特に、JAPAN 1番茂原選手が良い姿勢で孤立しないように耐え切りました。
3番から1番にコンバートしてきてまだ日が浅いはずですが、物凄く良い Scrumを組んでいます。
そして、相手3番IRAKLI APTSIAURI選手が内側に逃げたところを見逃さず捉える事が出来ています。
欲を言えば、右足から前に出てHO原田選手との隙間を埋めておきたかったですね。
そこを割られてしまうと、どうしても孤立して組む事になるので気をつけたいところです。
後ろに下がる事なく、Scrumがタッチライン側に動いたため、組み直しとなりました。
2本目は、少し間合いが詰まった影響か組み直しとなりました。
組み直す前にGeorgiaの選手が映像に映るのですが、物凄く不満そうな顔をしていましたね。
前半と比べて、意識的にJAPANが間合いを遠くしており、組み辛さが溢れ出ています。
3本目は低いセットアップからヒットまでJAPANが優勢でした。
直近3試合で見せたヒットスピードで相手を仕留め切るScrumを再現出来ています。
ただ、組み合った後、1番茂原選手がGeorgia 3番IRAKLI APTSIAURI選手に絞られました。
腕の位置、絞る角度が非常に綺麗でこれをやられると1番としてはしんどいなと感じました。
実際、茂原選手も Scrumを崩してしまい、崩れたところにすかさずGeorgiaが押しに掛かってきたため、反則を取られました。
36:09〜もそうですが、LeagueOneならもしかしたら組み直しになるかも知れません。
崩れた状態で押しに掛かるのは怪我の危険性が高いため、あまりお勧めは出来ません。
ただ、多少崩れても押しに掛かる気迫の部分は見習う必要があります。
『組み辛い間合いだけど組む』
『崩れそうになったけど崩さずに前に出る』
Scrum大国Georgiaから学べる事はまだまだありそうですね。
定期的に試合して欲しいです。
終わりに
本日は、リポビタンDチャレンジカップ2024 JAPAN vs GEORGIAの試合を解説しました。
GeorgiaのScrumは見ていてワクワクしますね。
JAPANもそういうScrumを継続出来るように頑張って欲しいです。
Scrum Love Clubでは引き続き、JAPANの 超速ラグビーの要となるScrum研究に邁進していきます。
管理人としては、読者の皆さんがScrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。
また良かったら拡散をお願いします。
本日もご覧頂きありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
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