日本大学 vs 大東文化大学

大学ラグビー
この記事は約5分で読めます。

本日のテーマ

本日は、関東大学ラグビー春季大会 日本大学 vs 大東文化大学の試合を解説していきます。

Scrumを起点に復活が期待される日本大学と3季ぶりの大学選手権出場に向けて良い流れが欲しいモスグリーン軍団大東文化大学の一戦でした。

今年の日本大学は本当Scrumが良いですね。

見ていて気持ちが良い程、綺麗にScrumを組むため参考にしています。

それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。

試合結果

日本大学 31-33 大東文化大学

日本大学 298kg / 788kg

大東文化大学 313kg / 792kg

1st Scrum 1:52~

気になる1st Scrumは1:52~です。

ハーフライン上、日本大学ボールのScrumです。

1本目はお互いの高さが合わず組み直しとなりました。

日本大学側は物凄く低いコンパクトなScrumを組みます。

特にHO 本間選手のセットアップを見ると、両足を殆ど左右に開かず下に沈んでセットしています。

そのため、よりフロントローが寄りやすくなり、密着度が高まります。

そのため、高さが合わない事は勿論の事、スロットも合わなくなるため、重さで勝る大東文化大学でしたが、とてもやりにくそうでした。

ただ、3番石原選手がバインドしてから大きく足を下げており、膝が伸び切ってしまっています。

この点は相手関係なく、自分達の組みたい位置に足を置けるのが良かったですね。

セットアップは両チーム共に真っ直ぐです。

2本目は組み合った後、日本大学が前に押し切りペナルティを獲得しました。

1本目と比べると間合いが少し遠くなり、お互い自分達のセットアップに集中したい事が分かります。

個人的には、フロントローの重さで勝る大東文化大学がもう少し間合いを詰めれば組みやすかったと感じています。

バック5の重さだけ比較すると日本大学が優勢のため、距離があるとヒットの段階で圧力が高まります。

並のフロントローなら前後の圧力に耐えきれず姿勢が崩れるのですが、仕込まれたフロントローばかりなのでそう簡単に崩れません。

そのため、コンパクトなフロントローにバック5の重さが乗るため、相当圧力が掛かります。

更に言えば、日本大学のセットアップはバック5全員が真っ直ぐを向いているため、前への推進力が大きいです。

また、前に出る際も内側の足から先行して動かしているため、フロントロー全体が割れずに力を集める事が出来ます。

映像は、1番中野選手が映っています。

セットアップはスプリットだったので、バインドの段階で左足が2歩分先行していました。

今回の場合はヒットしてから圧力に屈して浮いてしまった大東文化大学に対して、低さを保てた日本大学の違いが結果を左右しました。

浮いてしまったのは、バインドの段階から自分達よりも低い位置を取られており、下から上に突き上げられた影響ですね。

Best Scrum 10:54~

気になるBest Scrumは10:54~です。

大東文化大学陣ゴール前5m、日本大学ボールのScrumです。

組み合った後、電車道で押し切り、堪らず顔を上げてしまった大東文化大学がヘッドアップの反則を取られました。

1st Scrumから一貫してペナライズを続けてきた日本大学です。

後ろ側からの映像でしたので、改めて日本大学のセットアップを確認して見ました。

正直、12時の方向を向くオーソドックスなセットアップです。

フロントローの胸のラインも平行にセットしており、基本に忠実なScrumです。

大東文化大学がバインドで上下に大きく動いたのに対して、日本大学は最小限の動き幅に留まっています。

ヒットはほぼ互角、低さで勝る日本大学がやや優勢でした。

組み合った後はHO 本間選手主導で前に出て、反則を獲得しました。

組み合った段階で1番中野選手が少し外側にズレたかなと思いましたが、上手く寄せてコントロールしましたね。

フロントロー全体が優勢の場合、個々で無理やり押す場面が時たま見られます。

それをしてしまうと、せっかく優勢だったScrumが途端に劣勢になり、押し切れるScrumも押し切れなくなります。

今回のScrumは非常に参考になりますね。

分裂せずに真っ直ぐ押し切るScrumは久しぶりに見ました。

それだけ力の差、積み上げてきたScrumの差が表れましたね。

余談ですが、管理人がScrumReviewを書く際は、セットアップの違いや組み方の違いを中心に解決しています。

その方が読者の方にScrumを楽しんで貰えるかなと考えているからです。

今回のScrumは完全に日本大学の力勝ちでした。

強いScrumを組むためには、個々の強固な基盤が必要です。

基盤があって初めて8人でどうScrumを構築していくか、セットアップをどの様にするか考えていきます。

その基盤を作るのは選手だけでなく、コーチも一緒になって積み上げて行きます。

今回のScrumをみて、やっぱり大学でScrumを教えたいなと感じた管理人でした。

終わりに

本日は、関東大学ラグビー春季大会 日本大学 vs 大東文化大学の試合を解説しました。

今季は関東、関西の面白そうな試合を中心に更新していきます。

大学ラグビーも楽しみながら、日本代表戦を待っておきます。

読者の皆さんがScrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。

また良かったら拡散をお願いします。

本日もご覧頂きありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました