クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs 東京サントリーサンゴリアス

LeagueOne
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試合結果

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ 20-15 東京サントリーサンゴリアス  

S東京ベイ 342kg / 884kg

東京SG 323kg / 875kg

NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONEより

1st Scrum 08:04〜

S東京ベイ陣10m上、S東京ベイボールのScrumです。

組み合った後、S東京ベイが3番側に寄りながら前に出てScrumが崩れたため、東京SGがコラプシングの反則を取られました。

綺麗な外張りのScrumでした。

S東京ベイはHOマルコム・マークス選手に対して、両PRが直立した状態でバインドしています。

日本だと低さ・まとまりが意識されるセットアップですが、このセットアップはそれぞれが自由度高く組めるように構築されています。

1番紙森選手は自分から前に出られる選手ですし、3番イジー・ソード選手も身体を正対させて組む事が出来ます。

それなら、1人1人が強い姿勢を取れるようセットして、コントロールした方が楽です。

バック5は、1番側のフランカーを除いて真っ直ぐセットしています。

紙森選手がアングル気味になる事が多いので、外側に膨れすぎないように抑えています。

また、セットする際に、間合いを一歩遠く・スロットを左へ一歩ズラしていました。

対して東京SGは、左右差のある扇の形でした。

こちらも、ガチガチにフロントローが密着するわけでは無く、自分が組みたい姿勢を作れるようにしてセットしています。

上からの映像が無いので推測になりますが、HO堀越選手を中心に↑のような形でセットしています。

このセットアップは、Scrumの内部にいるHO及び3番に対して圧力を掛けられますが、1番に対しては手薄になる印象です。

だから、S東京ベイのフロントローと物凄く相性が悪いなというのが率直な感想です。

ヒットはS東京ベイ優勢、その勢いのまま押し切りました。

今回、バインドの段階で、S東京ベイが明らかに優勢であり、押し切れる事が分かります。

S東京ベイ 3番が↗️に張って右足を内側に1歩畳んでいます。

身体も正体しており、基本に忠実な形で組んでいます。

対して、東京SG 1番の左足が1歩以上外側へ流れています。

セットアップの段階でもスロットをズラされており、上半身は Scrumの内部にあるものの、下半身は Scrumからはみ出ている状態になります。

S東京ベイ 3番が内側に入り込まない限り、この状況は改善されません。

1番側は外側に圧力を受けやすく、組み合った後に左足を内側に持ってくるのは、至難の業です。

出来る選手も居ますが、国内外みても相当珍しいですね。

だからこそ、セットアップの段階で外側に流れないようにセットしているチームが多いです。

S東京ベイ 1番・東京SG 3番側もアングル気味にセットしているS東京ベイに対して、東京SG 3番が少し内側に入り込んでいます。

組み合った後、間を割りながら前に出れたら問題無いのですが、今回は相手が悪かったです。

少しアウトステップ気味に前に出たものの、面で押し切ったS東京ベイがコラプシングの反則を誘いました。

1st Scrumから圧倒したS東京ベイに天晴れです。

21:12〜のScrumも、1st Scrumと同様にバインドの段階でほぼ勝負が決まっています。

興味がある方はご覧ください。

Pickup Scrum 34:44〜

東京SG陣22m内、S東京ベイボールの Scrumです。

組み合った後、まとまりながら前に出たS東京ベイが反則を獲得しました。

1st Scrumから殆どのScrumで圧力を掛けており、非常に精度の高いScrumでした。

今回見て頂きたいのは、S東京ベイの両PRです。

1番紙森選手はアングル気味に組んでいるものの、HOマークス選手から離れずに前へ出ています。

3番イジー・ソード選手も東京SG 1番に対して真っ直ぐ綺麗な姿勢を保てています。

ヒットのタイミングがズレていたにも関わらず、組み合った後に密着しながら前に出れています。

コントロールが上手と言えばそれまでなのですが、両PRが自分1人だけで無く、味方を感じながら組めている Scrumだと言えます。

だからこそ、東京SG 3番が空中に浮き上がる形となりました。

このScrumだけでも、一夜が過ごせるぐらい濃い映像でした。

3番主導のオーソドックスな形ですが、強い1番がいる場合はこういう事も出来ます。

紙森選手素晴らしいですね。

Best Scrum 39:26〜

東京SG 1番小林選手→森川選手

東京SGゴール前5m、S東京ベイボールのScrumです。

組み合った後、1st Scrum同様に3番側へ圧力を集めて前に出たS東京ベイが、コラプシングの反則を誘いました。

メンバーが変わった状況、東京SGとしてはScrumをリセットして後半に臨みたかった場面です。

東京SGのセットアップは交代しても変わりません。

対してS東京ベイは、相手陣ゴール前マイボールScrumのため、真っ直ぐセットしています。

それまでのScrumで押し切れる場面が多かった事から、角度を付けずにストレートに全振りしています。

また、通常よりもスレンダーにセットしており、練習の中で複数のセットアップを取り入れていると考えられます。

ヒットはS東京ベイが優勢、スクラムマシーンにヒットするかの様に、最大限膝を伸ばし切っています。

No.8とロックのタイミングが合えば、さらに破壊力が出ていたかなと感じました。

ヒットの段階で勝負あり、その勢いのままS東京ベイが前に出て Scrumが崩れました。

結果論ですが、ヒット後に一旦止まってから崩れていたら認定トライの可能性も出てきます。

ここまで崩される東京SGも久しぶりに見ましたが、それぐらいS東京ベイの圧力が素晴らしかったのかなと感じます。

次戦の埼玉WK戦、非常に期待しています。

Scrumが分かれば、ラグビーはもっと楽しくなります。

読者の皆さんがScrumを理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。

引き続きScrum Love Club及び管理人を宜しくお願い致します。

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