IPU・環太平洋大学vs中京大学

大学ラグビー
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本日のテーマ

本日は、第60回全国大学選手権大会東海・北陸・中国・四国地区代表決定戦  IPU・環太平洋大学vs中京大学の試合を解説していきます。

大学ラグビーも地区代表戦が始まりましたね。

中京大学、25年ぶりの大学選手権出場おめでとうございます。

四半世紀ぶりの出場は嬉しいですね。

高校ラグビーでも、古豪の勝利がちらほらと出てきており、時代の移り変わりを感じています。

個人的に縁があったIPU・環太平洋大学は残念な結果となりました。

昨年は、大学選手権に出場するも僅差で敗れていたため、今年こそは勝てるかなと考えていました。

今回の結果でラグビー人生が終わるわけでは無いので、引退する4回生もラグビーに長く関わって欲しいですね。

それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。

試合結果

中京大学 29vs10 IPU・環太平洋大学

FW体重 中京大学816kg/ IPU・環太平洋大学798kg

1st Scrum 00:20~

気になる1st Scrumは00:20~です。

ハーフライン上、中京大学ボールのScrumです。

K.Oのボールをダイレクトにタッチへ出してしまったため、中京大学ボールのScrumとなりました。

IPU環太平洋大学は、良くない入りとなりました。

そんな中、FW陣が奮起してScrumで強さを見せてT.Oしました。

管理人もkickoff直後の ScrumでT.Oした経験がありますが、あの高揚感は格別ですね。

試合には負けてしまいましたが、悪い入りを払拭する良い Scrumだったかなと考えています。

セットアップは中京大学が低かったですね。

最初、地面に手をついてからセットする点は気になりますが、その後は支え無しで自立して組む事が出来ています。

自立出来る=フランカーが早くセットする事が出来るため、良いヒットに向けた準備を進める事が出来ます。

また、相手に対して体重を乗せた場合でも、コントロールが効くようになります。

相手に引かれたり、体重を掛けられても自分達の形が崩れる事はありません。

高校カテゴリーに良くあるのですが、ヒットの瞬間までフランカーが支えているプレーです。

・何をしたいからフロントローを支えているのか

・次どのようなプレーが起きるのか

こういう点を指導出来ていると、このようなプレーは無くなるのかなと考えています。

ヒットまで引っ張られてたらフロントローとしてもやり難いと思うんですけどね。

そこは置いておきましょう。

中京大学はバインドでも優位でした。

自立しながら前にプレッシャーをかけられていたのは非常に良かったです。

ただ、組み合った後に内側を向いてしまったのが勿体なかったですね。

ヒットも優勢だったため、真っ直ぐ組み合えていたら、問題なく ATを継続出来たのかなと考えています。

対するIPU環太平洋大学は、ヒットで受けたものの、組み合った後に1番側がHOに寄る事が出来ました。

IPU環太平洋大学は、3番側が前に出やすくするために、オーバーハンドを取り入れています。

そのため、1番側が割れてしまうと Scrum全体のまとまりがなくなるため、非常に良いプレーでしたねs。

オーバーハンドの場合、アンダーハンドと比べて、HOよりも3番が前にセットする事になるため、相手1番としてはとても組み辛い状況です。

大学カテゴリーだと京都産業大学、LeagueOneでは具選手が所属していた時に三重ホンダヒートが取り入れていました。

ただ、難しい組み方であり、アンダーハンドと比べるとHOとの段差が出来てまとまりが弱くなるため、あまり取り入れるチームは少ない印象です。

個人的には、大柄な選手がいるチームやオーバーハンドのメリットデメリットを理解した上で、メリットの方が大きいと判断出来るチームは採用しても良いのかなと考えます。

京都産業大学のように伝統的に取り入れているチームもあります。

オーバーハンドについてもっと知りたい方がいれば、京都産業大学のScrumを例にして記事にしようかなと考えています。

Best Scrum 35:38~

気になるBest Scrumは35:38~です。

IPU陣ゴール前5m、中京大学ボールのScrumです。

1本目、 Scrum全体がタッチライン側に流れたため、組み直しとなりました。

1st Scrumと同様、中京大学のセットアップが低かったですね。

ただ、バインドの際に身体が浮いてしまうのが勿体無いですね。

もう少し自立出来れば、あの低さのままバインドまでセット出来るかなと考えてます。

股関節を上手く使えるようになれば、フロントローが自立した状態で組めます。

また、ヒットで前に出られるのですが、3番側がアウトステップを踏んでいるため、身体が内側を向いています。

1番側からすると、自分は真っ直ぐで相手が内側を向いている状況なため、非常に優位に Scrumをコントロール出来ます。

2本目は反時計回りに Scrumが回転し、イリーガルホイールの反則となりました。

IPU環太平洋大学は、低さに対抗するためなのか、全体的に後ろ側にセットしていましたね。

せっかくオーバーハンドを活かすための良いセットアップが出来ているのに、後ろに下がってしまうため、メリットを上手く活かせて無い印象です。

ヒットは互角でした。

ヒット後、中京大学3番側の右肘が緩んでいるところを見逃さず、IPU1番側が前に出ました。

少し角度がついており、相手の身体が内を向いていた影響で真っ直ぐ押す事は叶いませんでした。

ただ、そのおかげで3番側が楽になり、オーバーハンドの醍醐味である3番側主導で前に出ました。

回転する結果となりましたが、イリーガルホイールの反則を獲得出来ました。

欲を言えば、もっとオーバーハンドの Scrumを見たかったですね。

終わりに

本日は、第60回全国大学選手権大会東海・北陸・中国・四国地区代表決定戦  IPU・環太平洋大学vs中京大学の試合を解説しました。

地区代表も決まり、大学選手権出場に向けた出場校争いが佳境に向かっています。

年末年始はラグビー三昧に出来るように、今から良い準備をしていきたいですね。

Scrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。

本日もご覧頂きありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう。

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