東海大学 vs 京都産業大学

リーグ戦
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試合結果

東海大学24-26 京都産業大学

東海大学 320kg / 834kg

京都産業大学 318kg / 829kg

1st Scrum 03:09〜

東海大学陣10m上、京都産業大学ボールのスクラムです。

1本目はヒットのタイミングが合わず組み直し、2本目は組み合った後にスクラムが崩れて、京都産業大学がニーリングの反則を取られました。

セットアップから見ていきます。

東海大学は、HOがセットする際に、左足を1歩内側へ畳んでいました。

足を広げてセットする所は変わらず、その位置から右足と左足が真っ直ぐになるように左足を動かしています。

通常の足幅と比べて、より身体がコンパクトになり、PRが寄りやすいです。

足を動かした後、しゃがんで低くセットした位置に両PRがバインドしていました。

バインドした後、1番の右肩/3番の左肩がHOの脇に埋まらないよう入念に確認しています。

東海大学スクラムの肝である密着感を出すためです。

肩が隠れていると、身体の向きが傾くので、真っ直ぐ面で押し辛いです。

1番とHOが同じ位置、3番が半歩前にセットしています。

バック5は真っ直ぐ、フランカーが少し角度をつけているように見えますが、詳しく見えませんでした。

フロントローよりもロック/ロックよりもNo.8が低くセットして、押しが真っ直ぐ伝わるようにしていました。

対して京都産業大学は、伝統のオーバーハンドスクラム。

3回戦 慶應義塾大学戦は、自分達の間合いで組めず、終始苦しんだスクラムでした。

今回は、間合いを1歩遠くしており、自分達の形でセット出来ています。

HOがセットしてから、3番→1番の順番でバインドしていました。

軸となる3番とのバインドを意識しながら、1番が孤立しないようにしています。

オーバーハンドの場合、3番が自由に組める反面孤立しやすいのが特徴です。

田倉スクラムコーチに変わってから、HOと3番のバインドを凄く意識したセットアップになりました。

伝統を引き継ぎながら、現代風にアップデートしているので、凄く参考になります。

バック5は、1番側のフランカーのみ45°ぐらい角度を付けてセット、他は真っ直ぐでした。

ルール上(競技規則 19スクラム7-d)、バックロー(フランカー、No.8)は、片腕を使ってロックをバインドする必要があります。

今回は、角度を付けてセットしていますが、バインドしているので問題ありません。

東海大学3番が、相手1番とHOの間を割りに行くスクラムを組んでくるので、その対策だと考えています。

少なくとも、関西リーグで京都産業大学の1番側のフランカーが同じ角度を付けてセットした姿を確認していません。

セットアップの間合いは遠かったものの、クラウチの段階で間合いが詰まりました。

バインドは、東海大学優勢でした。

両チーム綺麗なプラットフォームを作っていますが、セットアップから比べると京都産業大学が少し崩れた印象でした。

組み合った後、すぐにスクラムが崩れて、先に膝を付いた京都産業大学3番がニーリングの反則を取られました。

東海大学1番も組み合う前から下向きに圧力が掛かっていたので、あと2秒耐えたら組み直しになったかもしれません。

やはり東海大学のスクラムは強い、そう確信した1st Scrumでした。

Best Scrum 08:49〜

東海大学陣10m-22m、東海大学ボールのスクラムです。

組み合った後、東海大学が右→左にスクラムを揺さぶり、スクラムが崩れたため、京都産業大学がコラプシングの反則を取られました。

間合いは1st Scrumと比べて、1歩近めでした。

東海大学が意図的に詰めています。

バインドは、東海大学3番が外側に張っており、京都産業大学1番が組み辛そうに感じました。

引っ張られた影響か、京都産業大学HOも身体が浮き上がります。

バインドの段階で、東海大学HOと身体1つ分高さがズレており、懐が空いています。

ヒットは東海大学優勢でした。

東海大学3番杉浦選手が真っ直ぐ、京都産業大学1番とHOの間にアプローチしています。

東海大学1番小栁選手は、京都産業大学3番に対して12時半ぐらいの方向から圧力を掛けており、自由度を無くしています。

この位置から1番が刺し続けられると、相手3番は凄くやり辛いです。

外側に弾くには労力が大きく、内側にも逃げれないからです。

残された道は、1番の圧力に対応しながら真っ直ぐ出る事ですが、それが出来る選手はLeagueOne見ても多くありません。

だから、東海大学1番の位置が凄く良いです。

京都産業大学HOは、自分の左側は東海大学3番/右側は京都産業大学3番を通じて東海大学1番の圧力を受けており、コントロールが取れません。

対して東海大学HOは、左右どちらにでも圧力を掛けて振る事ができます。

その結果、タッチライン側に押した後、ゴールポスト側にスクラムが流れる事となりました。

強い3番がいる場合、今回のようなスクラムが組みやすいです。

3番は真っ直ぐ、東海大学のスクラムを見てから、凄く意識しています。

東海大学は、リーグ戦王者として臨んだ大学選手権は、準々決勝で敗退する結果となりました。

リーグ戦を通してスクラムが凄く良くて、今シーズンの好きなチームの一つです。

4回生が抜けても、更に良いスクラムを見せて欲しいですね。

京都産業大学は、5年連続の正月越え。対する相手は対抗戦1位明治大学です。

国立の舞台で、京都産業大学のオーバーハンド此処にスクラム有り、そんなスクラムを見たいですね。

TEAM関西、勝ち切って欲しいです。

『スクラムをシンプルに分かりやすく』

日頃からScrumLoveClubをご覧頂きありがとうございます。

今後も精力的に活動しますので、引き続き宜しくお願い致します。

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