試合結果
明治大学 25-19 早稲田大学
明治大学 333kg / 843kg
早稲田大学 311kg / 796kg
明治大学5季ぶりの対抗戦制覇㊗️
↓大学選手権組合せ
1st Scrum 3:13〜
ハーフライン付近、明治大学ボールのスクラムです。
早稲田大学が、レフリーのコールの前にセンターラインを超えたため、アーリーエンゲージの反則を取られました。
明治大学がバインドで掛けてくる予想の上、バインドから圧力を掛けて良いスクラムを組みたかったのだと考えられます。
セットアップから見ていきます。
明治大学は、HOがセットしてから両PRをバインドしています。
肩を出す時は、HOが胸を出す形で両PRの肩を出していました。
ただ、映像を見る限りは1番側の肩が埋まっているように見えます。
ロックが頭を入れる時は、PRが内側の足を開いて隙間を作っています。
バック5は真っ直ぐセットしていました。
対して早稲田大学は、3番→1番の順番でバインドしています。
バインドする段階で、HOの脇からPRの肩が出ているため、肩を出す動作が省けます。
両肩が後ろに回っているため、肩の分だけPRがHOに寄る事が出来ます。
1番はHOと同じ位置、3番は気持ち前目にセットしていました。
フランカーは角度をつけてセット、ロックより前にセットする事で身体全体でPRを内側に押し込んでいます。
また、バインドの前に膝を浮かせる事で、圧力を受けても抑える役目を果たしています。
通常より間合いが遠かった影響か、前のめりの圧力が掛かり、アーリーエンゲージの反則を取られました。
Best Scrum 49:38〜
明治大学陣ゴール前5m付近、早稲田大学ボールのスクラムです。
1本目は組み合った後にグラついてしまったため組み直し、2本目は早稲田大学が左右に振りながら前に出て反則を獲得しました。
6:59〜も同様の形で、左右に振りながら前に出ており、スクラムの力強さがあります。
もう少し詳しく見ていきます。
早稲田大学のセットアップは、1番側のみ角度をつけてセットしています。
また、スロットは通常より半歩左側にセットしていました。
この段階で、明治大学3番が挟まれる可能性/1番が半身外側に出る可能性が出てきます。
ヒット直前50:19〜を見てみると、早稲田大学3番に対して、明治大学1番の身体が半分ズレている事が分かります。
綺麗な姿勢をとって、真っ直ぐ組んだとしても内側に逃げられる可能性がある事を示唆しています。
反対側、明治大学3番側は、早稲田大学1番がアングル気味に掛けていることに加えて、すぐそばに早稲田大学HOがいます。
明治大学HOは、早稲田大学HOが邪魔をして、明治大学3番と身体が離れています。
まとめると、明治大学としては、3番側に圧力を集めたい所ですが、3番が孤立している状況です。
対して早稲田大学は、フロントローが密着して、バック5も膝を詰めてセットしているため、より密度が濃いセットアップをしていました。
ヒットはほぼ互角、ただ早稲田大学が3番側に圧力を流す事で、明治大学1番が外側に流れます。
その上で、圧力の方向を↗️から⬆️、1歩出てから↖️に変える事で、明治大学の姿勢を崩しながら前に出ています。
このブログで繰り返し伝えている事かもしれませんが、内側に行きたいなら外に張ってから内に行くのが効果的です。
それを体現したのが、今回の早稲田大学のスクラムでした。
強い3番がいる上に、それをコントロール出来るHOがいる。
大学選手権で更に良いスクラムを見たいですね。
今回の試合を受けて、対抗戦の順位が確定しました。
1位の明治大学は関西学院大学と福岡工業大学の勝者、3位の早稲田大学は関東学院大学(リーグ戦3位)と対戦します。
1週間試合が開く事がどう転ぶか。
LeagueOneが開幕するので、並行しながら大学ラグビーも楽しみたいですね。
『スクラムをシンプルに分かりやすく』
日頃からScrumLoveClubをご覧頂きありがとうございます。
今後も精力的に活動しますので、引き続き宜しくお願い致します。


コメント