静岡BR vs 東京SG

LeagueOne
この記事は約5分で読めます。

本日のテーマ

本日は、

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン1 第5節 カンファレンスA 静岡ブルーレヴズ vs 東京サントリーサンゴリアス

の試合を解説していきます。

今季の静岡ブルーレヴズも悔しい試合が続きますね。

前回王者S東京ベイには逆転勝ちしましたが、東京SG相手には難しかった模様です。

明治大学中山選手、流通経済大学作田選手、IPU・環太平洋大学ショーン・ヴェーテー選手など大学で活躍したフロントローが加入するため、第6節以降の巻き返しに期待が掛かります。

それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。

試合結果

東京サントリーサンゴリアス 29vs25 静岡ブルーレヴズ

静岡BR 317kg / 849kg

東京SG 321kg / 872kg

静岡ブルーレヴズ vs 東京サントリーサンゴリアス(NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン1:2024年01月13日)
JAPAN RUGBY LEAGUE ONE(リーグワン)公式サイトでは試合速報、ニュースリリース、日程結果、順位、チーム/選手情報などをご覧いただけます。

1st Scrum 09:25~

気になる1st Scrumは09:25~です。

東京SG陣22m上、静岡BRボールのScrumです。

ホーム戦で勝ち星の欲しい静岡BRと王座奪還に向けて勝ち星を積み上げたい東京SGの一戦でした。

1本目は組み合った後Scrumが崩れたため、組み直しとなりました。

静岡BRのヒット良かったですね。

今季から長谷川慎さんがコーチに復帰しており、伝統のScrumにますます磨きが掛かるのかなと考えてます。

セットアップを見ると、今季大学選手権を制した帝京大学と同様に、扇型のセットアップでした。

同期からこのセットアップのメリットを聞かれたので、簡単に解説します。

フランカーが角度をつけてセットする事で、フロントローのお尻が外側に割れにくくなります。

真っ直ぐセットするよりもまとまりが強くなるため、組み合った時に相手に間を割られる事が少なくなる事がメリットとして考えられます。

また、力を掛ける方向は時計の針で言うと11時の方向が多く、相手1番としては上手く組んでもらえない印象です。

ただ、フランカーが角度をつけているため、単純な推進力だけで言えば、真っ直ぐの時の方が前に出れます。

斜めにしている分、相手フロントローを崩して間を割れているため、全体的な差し引きでは+に働きます。

組み合った後は、3番側が相手1・2番の間を割りに行き、1番側がHOに密着しながら相手3番を挟み込みます。

1本目は崩れてしまいましたが、静岡BR3番側が相手の間を割れている事が分かります。

2本目はしっかりと組み合いましたが、ヒットの圧力で東京SGが後ろに下がってしまい、反則を取られました。

映像を確認すると、組み合った後、東京SG1番側が半身外側にいる事が分かります。

先ほど伝えた通り、静岡BR3番は1・2番の間を割りにいくので、2本目も同様に静岡BRスタイルのScrumが組めています。

ただ、静岡BRにしては珍しく、反時計回りに回転する力が働きました。

バック5の足の動きを見ると、1本目は右足から左足を動かしていたのに対して、2本目は左足から右足を動かしています。

この動かし方が影響したのか分かりませんが、力の方向がブレてしまったのかなと感じました。

静岡BRのScrumを抑えるには、3番側が相手1番から来る外側の圧力を内側に伝えない事、そして1番側は相手3番の右半身を浮かせるような位置に頭を置き続ける事が大事なのかなと考えてます。

1番側としては、相手の懐に潜り過ぎると左肩主導の組み方になってしまい、相手に割られやすくなります。

そのため首を上下左右ではなく、空間として捉えて、相手の右鎖骨付近の浅い位置で12時半ぐらいの角度に頭をセット出来たら少し対抗できるのかなと思いました。

どうやったら攻略出来るのか、引き続き研究していきます。

Best Scrum 24:38~

気になるBest Scrumは24:38~です。

東京SG陣ゴール前5m、静岡BRボールのScrumです。

前半の後半の時間帯、両チーム合わせて8点しか得点が動いていない状況で、静岡BRのSTチャンスでした。

組み合った後、静岡BRが押し切りコラプシングの反則を獲得しました。

1番側が特にプレッシャーを掛けており、相手3番の身体が内側に向きながら崩れる結果となりました。

バック5も低いまま前に出る事が出来ているため、フロントローに対する圧力が落ちなかったです。

静岡BRのScrumは見ていてワクワクしますね。

セットアップはフロントローのまとまりを強化するため、一貫して扇の形でした。

今回は後ろからの映像なので、1st Scrumと比べても分かりやすいです。

セットアップの段階で、東京SG1番側の身体が半身外側にあり、この時点で静岡BRの組みたいScrumが組める状況が出来ていました。

ヒットは互角でしたが、組み合った後に2歩ほど静岡BRが前に出る事が出来ました。

タッチライン側なので分かりにくいですが、1番側もヒットで圧力を掛けられています。

バインドの際に前へ伸びていた東京SGでしたが、ヒットの後に後ろへ戻される結果となりました。

FW合計体重では東京SGの方が20kgほど重たいのですが、お構い無しに押し切りましたね。

押す方向も1時の方向であり、1番・2番が3番側に対して圧力を寄せている事が分かります。

色々な押し方がありますが、個人的には1番好きな押し方ですね。

今回の場合、1番側が無理に押そうとして外側にお尻を出してしまうと、Scrumが回転してしまいます。

また、3番側が相手1番の圧力に負けて内側を向いてしまうと、外側に押し切る事は出来ません。

誰か1人が上手くいったのではなく、フロントロー全員が相手よりも優位な立場、Scrum主導権を握っている状態だからこそ出来るScrumだなと感じています。

Scrumを見る際は個人にスポットを当てがちですが、フロントロー全体やFW全体で見ないと原因は分かりません。

本ブログでは、個々に焦点を当てつつ、それが全体にどう影響したのかをお伝え出来れば良いなと考えてます。

まとめ

本日は、

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン1 第5節 カンファレンスA 静岡ブルーレヴズ vs 東京サントリーサンゴリアス

の試合を解説しました。

静岡BRの巻き返し、東京SGの王座奪還に向けて引き続き応援していきたいところです。

Scrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。

本日もご覧頂きありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました