試合結果
流通経済大学 17-26 関東学院大学
流通経済大学 330kg / 842kg
関東学院大学 322kg / 820kg
1st Scrum 1:19〜
ハーフライン付近、関東学院大学ボールのスクラムです。
組み合った後、お互いの3番が前に出る形でスクラムが傾きましたが、反則なくボールアウトとなりました。
セットアップから見ていきます。
関東学院大学は、セットした位置からHOが足を1歩下げてセットしています。
体重差が少ないので、間合いを取って自分達の形で組みたい意図が伺えます。
フロントローがお尻を出して、ロックが肩を付けやすいようにしていました。
ロックの両肩にフロントローが乗る事で、縦の密着感が生まれます。
フランカーは、1番側のみ角度をつけてセットしていました。
バインドの段階で、バック5は膝を浮かせてヒットできる体勢を整えていました。
3番側を軸に、1番とHOが寄りながら前に出たいと推測されます。
対して流通経済大学は、フロントローがセットした位置にロックが頭を合わせてセットしていました。
片膝を浮かせており、バインドする時まで引くことで、フロントローが自立出来るようになります。
フランカーは真っ直ぐ、No.8はヒットする直前まで姿勢を作らずロックを支えています。
強いていうなら、フロントローの身体の向きが↑のようになっており、間に対してアプローチする意図が考えられます。
ヒットはほぼ互角でした。
関東学院大学3番髙田選手の外への張り方、身体を入れる位置は凄く良かったですね。
ただ、組み合った後に身体が内側に入っているため、流通経済大学1番土屋選手が生き残った状態で組めています。
土屋選手の左肘が下を向いている上に、腕が折り畳まれているので、ギリギリの所で耐えています。
もし、関東学院大学3番髙田選手が、バインドで外側に張った後、組み合った後も外側に張りながら右肘を絞れたら、崩しながら前に出られたかなと思います。
このスクラムは、流通経済大学1番土屋選手が左肘を上に向けて立て直したため、双方共に押し切れずボールアウトとなりました。
内側に入るなら、スロットをずらしておくか、外側に張って相手を殺し切った後の方が得策です。
Best Scrum 38:30〜
流通経済大学陣22m内、流通経済大学ボールのスクラムです。
組み合った後、流通経済大学1番側が前に出てスクラムが回転したため、関東学院大学がイリーガルホイールを取られました。
1st Scrumと比べて、流通経済大学の方が全体的に低さがあるスクラムでした。
気になった点は、関東学院大学3番髙田選手のバインドです。
腕を伸ばして、圧力を掛けているのですが、身体に対して腕が下方向/伸ばしきれていない点が気になりました。
関東学院大学が3番側に圧力を集めて押したいのであれば、バインド時から相手1番を下げる勢いが必要です。
対して流通経済大学1番土屋選手は、先手を取った上に、関東学院大学3番髙田選手の鼠蹊部に腕が来るようにバインドしています。
そうする事で、左腕がストッパーの役目を果たし、前に出る圧力を軽減出来ます。
そのため、ヒットは流通経済大学が優勢、1st Scrum同様に関東学院大学3番髙田選手が内側に傾いています。
ちなみに、腕を伸ばす分だけ、下向きに圧力を掛けられた時に崩れやすくなります。
組み合った後は、関東学院大学3番髙田選手が右肘を絞り、流通経済大学1番土屋選手がそれに耐える形になります。
フッキングの際、関東学院大学側が圧力を掛けようとしますが、身体が浮き上がり、その隙を流通経済大学がついて押し切りました。
圧力が拮抗している状態で、身体が浮いてしまうと相手のカウンターを喰らう事になります。
ヒットで優位に立っていても、押す時は低く真っ直ぐ押せるようにしたいですね。
『スクラムをシンプルに分かりやすく』
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