試合結果
帝京大学 31-0 明治大学
帝京大学 313kg / 819kg
明治大学 333kg / 846kg
1st Scrum 1:44〜
明治大学陣22m上、明治大学ボールのスクラムです。
1本目は、組み合った後にスクラムが崩れて組み直し。
2本目も、組み合った後崩れて、帝京大学がコラプシングの反則を取られました。
セットアップから見ていきましょう。
帝京大学は、レフリーが示してすぐにHO三浦選手がセットしていました。
先手を取る意識、スクラムに対する拘りがよく見えるシーンでした。
1番は左肩の下になるように、3番は右肩の前に来る位置に置いています。
両PRの肩を出すチームが多い中、敢えて左右バラバラでした。
それぞれの特徴を考えて、肩の位置を変えていると予想します。
寄せ方も非常に綺麗だったので、密着感が伝わります。
フランカーは角度をつけてセット、ロック・No.8は真っ直ぐでした。
森山選手が1/4歩前に立っている事から、3番主導でスクラムをコントロールする意図が伺えます。
対して明治大学は、HO西野選手がセットした位置に両PRがセットするオーソドックスな形でした。
バインドしてから肩を開く事で、肩の位置がよりHOに近くなり、密着感が生まれます。
勢いが強いと、バインドが外れる可能性があるので注意したいです。
こちらもフランカーが角度をつけてセットしています。
明治大学は、内側に入る傾向が強いので、組み合った後に左側へ流れるケースが多いです。
1本目は、バインド時にバラツキが見られて上手く噛み合えません。
映像を見返すと、帝京大学3番森山選手が圧力をかけた時に、明治大学1番伊藤選手の体勢が崩れていました。
こういう時に辞めるのか、どうにか組むのかは日頃の練習が出る場面ですね。
2本目は、お互い安定してセット出来ています。
組み合った後、先に膝をついてスクラムを崩してしまった帝京大学がコラプシングの反則を取られました。
バインド時に、圧力を受けて窮屈になり、組み合う前から頭が下がっています。
体重差も大きいですし、大学ラグビーでの経験値の差が出た結果です。
Pickup Scrum 24:53〜
帝京大学陣10m-22m、明治大学ボールのスクラムです。
組み合った後、明治大学が前に出ました。
その後、帝京大学が下から突き上げる形となり、反則を取られました。
このスクラム、どう捉えるか物凄く考えました。
バインドからヒットまでは確実に明治大学が優勢です。
ただ、組み合った後は必ずしも明治大学が優勢とは言い難い、むしろ帝京大学が優勢なように見えました。
ヒットする際、明治大学は地面から足が離れており、飛んでいました。
そのため、組み合った段階で足の位置を再構築する必要が出てきます。
対して帝京大学は、ヒットで前に出れなかったものの、足が地面についています。
だから、ヒットの勢いと裏腹に、組み合った後イーブンに戻されていました。
お互い拮抗している状態の中、明治大学が先に1番側へ膨れながら仕掛けました。
帝京大学は、それに対応するため、1番とHOは3番側に寄ります。
その時に、明治大学3番が上半身を浮かせる形で内側に入り込ます。
下に潜り込みすぎた帝京大学1番が、お神輿してしまったため、反則を取られたというのが僕の見解です。
スクラムの基本は、前に出る際は一歩ずつ小股で出る事です。
このスクラムを見て、帝京大学が修正してきた事が分かりました。
Best Scrum 47:02〜
ハーフライン上、帝京大学ボールのスクラムです。
文句無し、帝京大学らしい形でスクラムを押し切りました。
外→内のシンプルかつ強いスクラムです。
センタースクラムは、スクラムの攻防が非常に分かりやすいです。
バインドを見てみると、帝京大学が圧力を掛けて、明治大学がセットした位置よりも身体が後ろにある事が分かります。
帝京大学がセンターラインを超えるギリギリを攻めており、明治大学は凄くやり辛かったと考えられます。
森山選手のバインド凄く面白いですね。
腕を伸ばし切らず、右肩が相手1番の頭に当たるようにしています。
試した事が無いので、どの程度効果があるか分かりませんが、映像を見る限りはやり辛い組み方だなと感じてます。
今年凄く楽しみにしています。
JAPANスコットには入りませんでしたが、入る素質は持っています。
持ち前のフィールドプレーの良さに加えて、スクラムで圧倒出来るようになれば、可能性が出てくると予想しています。
今回押されましたが、明治大学17番も注目しています。
身体をスクエアにして組める選手です。
組み合った後の重さ・低さが加われば、もっと良いスクラムが組めます。
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