試合結果
Japan 22-31 Wales
Japan 314kg / 888kg
Wales 347kg / 888kg

1戦目から変更
Japan 3番竹内選手→為房選手
Wales 3番キーロン・アシラッティ選手→アーチー・グリフィン選手
1st Scrum 2:44〜
Japan陣ハーフライン付近、Japanボールのスクラムです。
Walesがレフリーのコールの前に仕掛けてしまったため、アーリーエンゲージの反則を取れました。
セットアップを見ても、バインドの段階で前に掛けたい気持ちが前面に出ていました。
1戦目とセットアップは変わらなかったものの、Walesが意図的に間合いを広くしており、その影響で前に出てしまったのかなと考えてます。
1番ニッキー・スミス選手の足の動きを見ると、バインドする前に左足を下げています。
これが出来る事は素晴らしいのですが、前に体重が掛かるため、素早くバインドして相手に体重を乗せたいです。
Walesはフロントローの重さで優位に立っているため、バインド時に圧力を掛ける事でJapanの体勢を崩したいと予想されます。
結果的に反則となりましたが、理に適ったセットアップでした。
Japanは交代するまで、常にバインドで掛けられて後ろに下がる場面が多く見られました。
Best Scrum 38:24〜
Wales陣10-22m、Japanボールのスクラムです。
組み合った後、スクラムが崩れてWalesがコラプシングの反則を取られました。
セットアップから見ていきましょう。
Japanのセットアップは、ラグビーリパブリックで紹介されていた竹内選手のルーティンから始まります。
足の位置は見えませんでしたが、身体の位置から考えるとHO 江良選手が半歩左側にずらしています。
ロックが入る前に、両PRの肩が前に出るように再度調整しています。
3番竹内選手は、自身の身体が前に出る位置でセットしつつ、HO 江良選手と密着感を保っています。
1番木村選手は、HO 江良選手より気持ち前目に、相手3番を2人で挟み込めるような位置にセットしていました。
バック5は真っ直ぐ、フランカーのみ角度を付けているように見えますが、緩やかな角度でした。
クラウチの段階で、少し後ろに下がりながら低くなっていた点は気になりました。
対してWalesは、HOが腕では無く背中で寄せるセットアップでした。
肩の分だけ両PRが寄る事が出来るため、密着感が生まれます。
ただ、隙間に対しての圧力に弱く、隙間を突かれると崩壊しやすいです。
バインドを何度も握り変えている事から、より隙間に対する圧力に弱い事が伺えます。
ロックは片膝を立てた状態でした。
それをNo.8が支えています。
バック5の体重で劣るため、バインド時に前へ掛けられる体勢にしています。
クラウチの段階は、真っ直ぐ下ろしていました。
バインドは互角、ヒットはJapanが優勢でした。
面で前に出てスクラムが崩れたため、Walesがコラプシングを取られました。
ここからは試合映像からの推測になります。
1戦目と比べて、Japan 3番為房選手が孤立しています。
HO 原田選手と隙間が広く、その間にWales HOが割り込んでいる/1番が半歩外側から組んでいます。
なので、身体で挟み込まれており、両肩に圧力を受けてます。
その上で、WalesがJapan 1番紙森選手側に圧力を集めているため、スクラム全体が左に流れています。
Springboksのように、1番手動で前に出れたら良いのですが、それには3番が真っ直ぐ組む状態が必要になります。
交代する前、1st Scrumを除く05:20-、15:40-、30:42-は上手く組めている印象を受けました。
対して、バインド時に圧力を掛けられた7:07-、33:11-(シンビンにより1人減)は、バック5も含めて後ろに下がっています。
Wales HOと3番が前に掛けてくる所を抑えないと、バインドで圧力を受けて下がる事がよく分かります。
交代してからは、1番木村選手がアングル気味に組んで、3番竹内選手は真っ直ぐ組めています。
そして、HO 江良選手はWales 1番とHOの間にアプローチしています。
これは、S東京ベイでも見せているため、江良選手独自の組み方だと言えます。
1戦目からWalesの組み方が変わった事、そして試合中にJapanが組み方を変えた事で、浮上のきっかけを掴みました。
セットアップと組み合った後の動きは両輪なので、どこまで突き詰められるか考えてます。
今の所、Japanの組みたいスクラムが『低さ』しか分かりません。
PNCまで少し期間が空くので、リフレッシュしてまた良いスクラムを見せて欲しいです。
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