S東京ベイ vs Gallagher Chiefs

LeagueOne
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本日のテーマ

本日は、THE CROSS-BORDER RUGBY 2024 第4戦 S東京ベイ vs Gallagher Chiefs の試合を解説していきます。

今季から新しい試みとして始まったクロスボーダーマッチです。

LeagueOne昨年度王者S東京ベイとGallagher Chiefsの一戦でした。

S東京ベイはレギュラーシーズン中で怪我人も多い中、今出せるBestメンバーを揃えてきましたね。

惜しくも負けてしまいましたが、点数以上に選手の糧となる経験だったのかなと思われます。

特に、LeagueOneで出番の少ない岸岡選手やアーリーエントリーされている江良選手の活躍が目立ちました。

引き続き応援していきます。

それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。

試合結果

S東京ベイ 30 vs 35 Gallagher Chiefs

S東京ベイ 321kg / 887kg

Gallagher Chiefs 340kg / 901kg

1st Scrum 3:42~

気になる1st Scrumは3:42~です。

S東京ベイ陣22m付近、S東京ベイボールのScrumです。

Gallagher Chiefsは1戦目同様にクラウチの段階で片膝を立ててセットしていましたね。

両膝を上げてしまうと自立が難しくなるため、敢えて片膝しか上げてないのかなと思います。

バインドのタイミングで、フロントローだけでなくロックも足を動かすので、そこを狙われると相手に乗られやすくなるかなと考えます。

対するS東京ベイは、セットアップの段階でHOが左に半歩、後ろに半歩足を動かしています。

相撲の立ち会いをイメージして貰うと分かりやすいのですが、真正面で組み合ってしまうと、体格で劣るS東京ベイが不利になります。

今回は先にS東京ベイが足をセットしており、後から相手が足の位置を合わせてきたため、少しずらしたかったのだと推測されます。

1本目は組み合った後、Gallagher Chiefs3番側が崩れたため、組み直しとなりました。

映像が無いので推測にはなりますが、S東京ベイ1番側が少し外側に弾かれていた影響かなと考えます。

2本目も同様にS東京ベイがセットの段階で足を動かしましたが、動かした位置にGallagher Chiefsが合わせてきましたね。

基本的にセットした位置から動かしたらダメなのですが、こうした小競り合いまで判断出来ないですね。

組んでいる選手自身で相手のセット位置や圧力の方向を考える必要があります。

バインドまではS東京ベイが優勢でした。

先ほど説明したタイミングでうまく相手に体重を掛ける事が出来たため、相手のまとまりを崩す事が出来ています。

印象的だったのは、Gallagher Chiefsのバインドの体勢です。

バインドの際に姿勢を崩されたものの、全体を見ると綺麗な扇の形にセットしていました。

フランカーが外から内側に寄せる事で、フロントロー・ロック陣が前へ進みやすくなります。

色々なセットアップを見てきましたが、ここまで綺麗な扇を見るのは久しぶりでしたね。

今回は、組み合った後に1番側が左肩主導で前に出てしまったため、上手く押し切ることが出来ませんでした。

これが、1番側が真っ直ぐ相手3番を捉えた状態でHO・3番側も相手に対して優位に立てていたらと考えると恐ろしさを感じます。

細部まで拘るのが日本流、その日本流を海外のチームが実践すれば今よりもさらに精度の高いScrumが組めると考えてます。

日本もどんどんレベルアップして欲しいですね。

Best Scrum 70:12~

気になるBest Scrumは70:12〜です。

Gallagher Chiefs陣10m上、S東京ベイボールのScrumです。

残り10分、敵陣に入り12点差を追う展開だったので、ペナルティを獲得してチャンスを増やしたい場面です。

組み合った後、S東京ベイが1番側を主導に前に圧力を掛け、イリーガルホイールの反則を獲得しました。

紙森選手流石でしたね。

相手よりも肩一枚分低くセットしている上、身体が真っ直ぐセット出来ていました。

また、バインドの段階で相手に上手く圧力を掛けられていたため、Gallagher Chiefs3番側が後ろに下がっています。

その結果、ヒットで前に出られるスペースが生まれ、そこに潜り込むことが出来ました。

海外の選手からすると日本の低いScrumは組み辛いのだと思われます。

前に出る際も、アウトステップを踏まずにHOに寄れています。

今季大学選手権を制した帝京大学江良主将のパフォーマンスも素晴らしかったですね。

大学時代も圧倒的な強さを見せていましたが、海外の強豪相手にも通用する事を見せてくれました。

Gallagher Chiefs3番からすると、両サイドから挟み込まれる形で圧力を受けており、為す術がありませんでした。

逆側なので見え辛いですが、3番側才田選手もヒットの段階で前に出ることが出来ています。

1・2番だけ前に出てしまうとScrumが回転して終わりなのですが、3番側もしっかりと面を捉える事が出来ました。

前半劣勢だったScrumですが、後半にメンバーが変わった影響で状況がガラリと変わりました。

ヒットで前に出て、そのまま押し切る綺麗なScrumだったと考えてます。

3番主導で押すチームが多い中、1番主導で押し切るScrumが見れた事が嬉しかったです。

新旧のScrumキングを筆頭にScrumに強さがある選手が多いので、今後のメンバー選考が楽しみです。

個人的には、紙森選手・江良選手・北川選手の並びを早く観たいなと考えてます。

想像するだけでワクワクしちゃいますね。

まとめ

本日は、

THE CROSS-BORDER RUGBY 2024 第4戦 S東京ベイ vs Gallagher Chiefs

の試合を解説しました。

賛否両論あると思いますが、来年以降も継続して大会が開催される事を願います。

Scrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。

本日もご覧頂きありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう。

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