試合結果
South Africa 22-38 Australia
South Africa 364kg / 923kg
Australia 345kg / 928kg
1st Scrum 06:04〜
Australia陣22m内、South Africaボールのスクラムです。
組み合った後、South Africaが前に圧力を掛けますが、Australiaが耐え切りボールアウトとなりました。
セットアップから見ていきましょう。
South Africaは、HOがセットして1番とバインド→3番とバインドする形でした。
立ち位置は、3番がHOより半歩前に出るようにセットしています。
相手3番を挟み込みつつ、スクラム全体を1時の方向へ持っていくスクラムが多いため、このようなセットアップになっています。
国内ではイン組のチームが多いですが、イン組に対して凄く有効的な組み方だと言えます。
対してAustraliaのセットアップは、あまり確認出来ませんでした。
バック5が真っ直ぐ、3番・5番が重たいので、South Africaの対策をしっかりしてきた印象です。
バインドは、South Africaが優勢でした。
間合いを広く取った上で、バインド時に上半身を伸ばしてくるので、Australiaとしては凄くやり辛いだろうなと予想してます。
身体を伸ばす際に、相手の鎖骨付近に頭を置いてるので、自然と後ろに下がりやすくなります。
前に出て組んで終えば、アーリーエンゲージを取られますが、ギリギリのラインを攻めています。
フロントローの重さもあるので、Australiaも例に漏れず後ろに下がっています。
ヒットはほぼ互角、バインドに前に出た分だけSouth Africaが優勢でした。
組み合った後、Australia 3番が低くなった事が凄く印象的でした。
ヒットの段階で、身体が浮いてしまい潜られそうだったので、瞬時に身体を沈めています。
South Africa 1番は、下から突き上げるスクラムが多いので、そこに対抗したい事が伺えます。
バック5は、足を詰めた上で膝を伸ばしているので、前で圧力が止まるようにしています。
South Africaが突き上げる形で圧力を掛けますが、波がフロントローの所で止まり、ボールアウトとなりました。
画面奥側のSouth Africa 3番が前に出ていますが、外側に押し切れなかったのが惜しかったです。
凄く良い形で、South Africaが前に出ており、あとはスクラム全体が1時の方向に向けば良かったかなと感じます。
上からの映像があると、より身体の向きがわかりやすいのですが、今回は無しですね。
Best Scrum 38:17〜
Australia陣22m付近、South Africaボールのスクラムです。
組み合った後、South Africaの緑波が押し寄せる形で押し切り、ヘッドアップの反則を獲得しました。
1st Scrumと圧力の方向が真逆であり、意図して反則を取りに行ったスクラムでした。
ここら辺のコントロールは、流石South Africaかなと感じます。
セットアップから見ていきます。
1st Scrumと比較して、Australia側が半歩左/後ろに下がっています。
1st Scrumの時に、1番側がイヤートゥーイヤーより近くて、組み辛かったのかも知れません。
ただ、それに気がついたSouth Africaが半歩右/上に動かして、1st Scrumと同じようなスロット・間合いを作っています。
動かすタイミングが早いと、後から調整される可能性があるので、良い塩梅を見つけたい所です。
また、Australiaのフロントロー同士のバインドが緩いように感じました。
肩を前に出す時に外れてしまったと考えています。
持ち直した位置もバインドが緩くなる場所なので、両PRが密着する必要が高まりました。
ただ、クラウチの映像見ると、Australiaのフロントローが前に掛かる力を止めきれてないので、密着感が薄いままだと考えます。
スクラムは8人で組むものなので、それぞれが孤立するような組み方になると、必然的に押されやすくなります。
今回の場合、Australiaのフロントローが密着出来ない→バック5も隙間が出来る事になり、バインドの段階で押される予感がしていました。
組み合った後、フロントロー個人のスキルで耐えようとしますが、South Africaが固まりながら真っ直ぐ出てきたため、耐えきれず反則を取られました。
South Africa側は、両PRどちらも前に出られる状況で、上手くコントロールしながら前に出れていました。
左右どちらかだけ前に出てしまうと、スクラムが回転するだけなので、寄せながら前に出る事が重要となります。
HOが両肩使って、相手3番とHOの自由を奪えれば、凄く楽に押せると考えてます。
難しい部分ですが、意識して取り組みたいですね。
試合に負けましたが、スクラムの内容はSouth Africaが良かったです。
試合にも勝って、スクラムにも勝てるのが1番良いので、次節は勝ち切れるよう期待しています。
Australiaは、B&Iライオンズから良い波に乗れているので、この調子でチャンピオンシップを制覇してほしいですね。
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