South Africa vs Italy

テストマッチ
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試合結果

South Africa 42-24 Italy

South Africa 955kg

Italy 899kg

1st Scrum 01:03〜

South Africa陣10m付近、Italyボールのスクラムです。

1本目は組み合った後、スクラムが崩れたため組み直し、2本目はSouth Africaがプレッシャーを掛けるも動かず、ボールアウトとなりました。

前節のバーバリアン戦では、1st Scrumからペナルティを獲得しており、Italyが何とか耐えた印象を受けました。

セットアップから見ていきましょう。

South Africaは、1番側のフランカーがロックよりも1歩前にセットしています。

1番側主導で前に出る事が多いため、前に出た際に外側へ膨れないように囲っています。

LeagueOneのチームは、頭で抑える事が多いですが、こういうやり方で外側に流れるのを防げます。

確か三重Hが静岡BR戦で取り入れていた記憶があります。

また、3番側のフランカーは、角度を付けたセットしていました。

対してItalyは、両フランカーが角度を付けてセットした上で、クラウチの段階で膝を浮かせています。

体重で大きく劣るため、バインド時の圧力に対抗出来るようにしています。

フランカーが膝を上げる事で、フロントローがより前に掛かりやすくなるため、自立しにくいのが注意点です。

バック5が頭よりもお尻を浮かせており、ヒットスピードで勝負したい意図が伺えます。

ただ、バインドの後、細かく足を動かして膝を詰めており、どっちつかずの印象を受けました。

その結果、1本目は殆どヒットで前に出られず、圧力を受けて崩れてます。

完全にItalyが組み負けて崩れているため、コラプシングを取られるかなと思ってましたが、反則無しでした。

2本目は、バインド時にItalyがより前へ伸びているため、ヒット時の圧力を軽減しています。ただ、それ以上に、South Africaの圧力が凄まじく、押し込まれました。

今回もSouth Africa1番Ox Nche

選手に注目してみていました。

176㎝122kg、巨漢揃いのSpringboksにしては小柄な部類に入ります。(この体格を小柄と言って良いか疑問ではありますが)

セットアップから組み合うまで殆ど動かないのですが、両足を揃えるスクエアではなく、スプリットでセットしている点が印象的です。

管理人の中で、スプリットのままヒットまで行うスクラムを経験した事がなく、貴重な映像ひなります。

今回確認したのは2点、背中のラインと足の動きです。

1.背中のラインは、地面と平行にしていました。

最初にスクラムを教わる時、背中は地面と平行にする事を教えられます。

それを、忠実に再現しているスクラムだと言えます。

ロック・フランカーが良い姿勢で押しても、フロントローの姿勢が悪ければ前に出れません。

2.足の動きですが、必ず右足から前に出しています。

スプリットのため、左足がより外側へ身体が割れやすいです。

右足から出る事で、HOに寄りながら前に出る事が出来ます。

文字に起こすとシンプルですが、実際にやってみると物凄く難しかったです。

バインドまでスプリットのセットアップと違い、組んでいる間も左足が前にあるのでブレーキが掛かります。

ヒットも物凄く出にくいです。

膝や足裏の動きではなく、股関節を使っている感覚でした。

その分野の専門では無いので、詳しい事は分かりません。

股関節の伸展、こんな動きがあるならその力を水平方向に伝えているのかなと考えられます。

その状態から背中を地面と平行にしながら、右足を前に出すと、凄くぎこちない動きになりました。

モンハンで体力を削った際、モンスター達が足を引き摺るようなイメージです。

ここまでが今回管理人の中で腑に落ちた部分になります。

実際どうなっているかは、本人や組み合った選手に聞かないと分かりません。

現実問題それは難しいので、映像から分析して記録を残しています。

今回は、Italy側が膝を伸ばし切って耐えたため、上手く押し切れずボールアウトとなりました。

Best Scrum 22:15〜

Italy陣ゴール前5m、Springboksボールのスクラムです。

Springboksが真っ直ぐ押し切り、スクラムトライ(以後、ST)しました。

テストマッチで、しかも日本より上位のItalyですら、押し切られる結果に驚いています。

22:15〜の両チームのセットアップを見て貰うと、違いは歴然です。

South Africaは、フロントローが殆ど動かず、バック5も押せる姿勢を保っています。

1st Scrumと比べて、スレンダーにセットしている印象を受けました。

ゴールポストの間を真っ直ぐ押し切りたい気持ちが伺えます。

対してItalyは、前に圧力を掛けたい一心で、スクラム全体が左へ傾いています。

それなのに、3番の右足がスクラムの外側にあり、どういう組み方をしたいのか分かりません。

その上、セットアップの足の位置が定まらず、ヒットするまでに余裕がありませんでした。

無理な体勢で組んでいるため、組み合った後押し切られる結果となりました。

身体が左に傾いている上、足も外側に開いているので、South Africa1番から来る圧力に対抗出来ません。

徐々にスクラムの内側へ追いやられて、首を上げてしまいました。

3番が内側へ行く組み方は否定しません。

ただ、内側に行くなら、最初は真っ直ぐもしくは外張りが良いと考えてます。

最初から内側を向いてしまうと、相手1番のカモにされてしまいます。

押し切る気持ち満々のSouth Africaに対して、耐え切ろうとする気持ち満々のItalyでした。

同じ技術なら、自分の技術に自信を持っている方が勝ちます。

技術で勝るなら、尚更違いが出ます。

この時点で、このスクラムの勝敗は決まっていました。

South Africaのスクラムを止めるチームはあるのか、Japanはこのスクラムに対してどう組み合うのか。

W杯で同じプールになるのは嫌ですが、対戦して欲しい気持ちもある管理人でした。

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