試合結果
JAPAN 20-53 MĀORI ALL BLACKS
JAPAN 334kg / 912kg
MĀORI ALL BLACKS 341kg / 896kg
1st Scrum 1:59〜
MĀORI ALL BLACKS陣10-22m、MĀORI ALL BLACKSボールのスクラムです。
1本目は間合いが合わず組み直し、2本目はレフリーのコールの前にJAPANが仕掛けたため、アーリープッシュの反則を取られました。
セットアップから見ていきます。
JAPANは、HOが直立した状態に両PRが合わせてセットしています。
その際、セットする位置は相手より半身ズレる位置にしています。
間合いは、通常よりも広め、クラウチで頭を下ろした時に、イヤートゥーイヤーに届くか届かないかの位置です。
HOがセットしてから1番→3番とバインドしてきます。
1番側は、HOと同じ位置に立って、身体の向きは少しアングル気味にセットしています。
肩を抜く際は、外側に開かずに密着したまま前に出しています。
3番側は、HOのお尻付近をバインドして、半歩前にセットします。
身体の向きは、相手に対して真っ直ぐセットします。
ここまでのセットアップから、JAPANがスロットをズラして、3vs2の状況を作りたい意図が考えられます。
ロックが頭を入れる際、HOと3番の所は狭いので開いてセットします。
ロックが入った後、フロントローがロックの肩に体重を乗せているおり、接続の確認をしているのかなと推測します。
フランカーは角度をつけて、フロントローの密着感を高めています。
セットアップの段階で、フロントローの身体の向きは、↗️↗️⬆️と考えられます。
どこかで見た事あるなと思ってたら、帝京大学が似たようなセットアップをしていました。
加えて、1番の立ち位置はBR東京のイメージと重なります。
クラウチのコールで、両フランカーが膝を浮かせます。
バインド時の圧力を高めるのが目的でしょう。
バインドの圧力の方向は、全体的に↗️(1番はアングル気味のため、真っ直ぐ掛けても↗️になるため)です。
バインドする際に、バック5が膝を伸ばして前に圧力を高めています。
遠い間合いから、バインドで詰められると、相手は窮屈になりやすいです。
ただ、センターラインを超えると、反則を取られる可能性もあります。
全体的に伸びきっても、相手に全体重を預けない塩梅が必要になります。
セットアップの段階からヒットするまでに、フロントローの首の方向が↗️↖️↖️に変わっているように見えました。
スロットもズラしている/ヒット時の圧力の方向もズラしているため、相手がいない所を狙って圧力を掛けてます。
ヒットスピードを出すため、No.8はお尻を浮かせて、ナタを下ろすようにヒットしています。
2本目は、ヒットの段階でより前に出てしまったため、反則を取られました。
Best Scrum 16:51〜
MĀORI ALL BLACKS陣22m内、MĀORI ALL BLACKSボールのスクラムです。
JAPANの組みたいのはスクラムが、1番機能した場面でした。
1st Scrumと比べて、スロットを相手の頭が半分当たる位置に変えています。
そうする事で、セットアップとヒット時の緩急が大きくなり、より相手を揺さぶることが出来ます。
セットアップは、1st Scrumと変わらずです。
JAPANが物凄くコンパクトに、かつ重さもあるので、MĀORI ALL BLACKSが凄く窮屈な姿勢でした。
ロックが膝を浮かせて対抗しますが、圧力を受けて後ろに下がり、ヒットで前に出られる余地がありません。
下から上に突き上げる形でヒットしており、身体も浮いています。
今回は、MĀORI ALL BLACKS 1番のお尻が外側に割れているため、JAPAN 3番が入る隙間が出来ています。
圧力を受けながらも、内側に流れながら前に出て反則を獲得しました。
厳密には、MĀORI ALL BLACKSのアングルですが、JAPANの組み方が上手く機能した結果だと言えます。
MĀORI ALL BLACKSが急造チームである事を抜きにしても、スーパーラグビーのスター軍団に対して対抗出来ると予想してませんでした。
ウェールズにどこまで通用するか、楽しみにしてます。
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