本日のテーマ
本日は、大学ラグビー 菅平合宿 2024 練習試合 帝京大学 vs 早稲田大学の試合を解説していきます。
春の王者帝京大学に対して、早稲田大学がリベンジを果たしました。
セットプレーも安定しており、良い形で試合を運べたのかなと感じてます。
特に、HO 佐藤選手のパフォーマンスが良く、代表に帯同した際に何か良いきっかけを掴みました。
対する帝京大学は、Scrumでプレッシャーを掛ける場面が見られました。
大事な場面で押し切れる力を伸ばして欲しいですね。
それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。
試合結果
帝京大学 14-38 早稲田大学
帝京大学 309kg / 833kg
早稲田大学 329kg / 805kg
1st Scrum 2:36~
気になる1st Scrumは2:36~です。
帝京大学陣10m付近、早稲田大学ボールのScrumです。
1本目は組み合った後にScrumが安定しなかったため、組み直しとなりました。
早稲田大学のヒット良かったですね。
フロントローの密着度も高かった上に、バック5の伸びるタイミングが揃っていたため、8人で真っ直ぐ前に出る事が出来ました。
FW8人が地面に対して背中が平行になるようにセットしており、綺麗なセットアップでした。
No.8がロック、ロックとフランカーがフロントローのお尻を捉えている為、押しが漏れにくい状況です。
ヒット後は、HO 佐藤選手が1対1の勝負で勝てており、Scrumを内部から崩す事が出来ています。
対して帝京大学は、フロントローが個々で組んでいる印象を受けました。
セットアップが特徴的なのは春と同じですが、少しフロントローに纏まりが無かったです。
密着度を上げる為に扇の形を取り入れているので、そこで負けてしまうと後が続かないです。
バインドでも上手く体重を乗せられていない為、重さのアドバンテージを活かせていないです。
通常であれば、バインドした後に扇を折り畳むのですが、今回はその動作が見られませんでした。
自分達の組みたい姿勢を作れず、早稲田大学が良い姿勢を保ったまま勝負が始まったため、組み合った後大きく押される形となりました。
2本目はレフリーのコールの前に帝京大学が仕掛けてしまい、アーリーエンゲージの反則を取られました。
上手かったのは、早稲田大学3番 亀山選手のバインドの張り方です。
1本目は100%伸ばし切っていましたが、2本目は60%程度しか伸ばしていません。
帝京大学としては、1本目でバインド時に圧力を掛けられたため、そこを修正したい気持ちが溢れ出た結果です。
HO 當眞選手と3番 森山選手が前に出ており、セットアップの細かい部分が調整し切れてない印象を受けました。
3番森山選手は、日本代表合宿に招集されておりその期間セットアップを合わせたり、組み合う事が出来なかった事が要因です。
また、1本目が終わった直後に帝京大学1番側が平井選手から梅田選手に代わっており、間合いが変わった事も影響しています。
(背番号と発表されている番号が違うので、間違ってたらすみません)
メンバーが揃わなかった点は早稲田大学も同じですが、SNS情報から推測すると、新チームが始動した段階からセットアップの練習を取り入れていたのかなと思います。
1番杉本選手、3番亀山選手のプロフィールを見ると今年はScrumに拘ると書いていました。
秋も楽しみにしてます。
Best Scrum 43:35~
気になるBest Scrumは43:35~です。
早稲田大学陣22m内、帝京大学ボールのScrumです。
組み合った後、Scrumが時計回りに回転し、早稲田大学がイリーガルホイールの反則を取られました。
帝京大学良い形で前に出ましたね。
セットアップ時のルーティンも春と同じ形に戻しており、自分達のScrumに集中出来た事が分かります。
1st Scrum同様にヒットは劣勢な状況でしたが、バインドの段階で半歩左側にスロットをズラせていたため、前に出る事が出来ました。
ヒットの勢いで押し切られそうな状況でしたが、その圧力を使いながら左側に足を流して耐えました。
早稲田大学は、良いヒットで前に出れたものの、1番杉本選手の身体が半分近くScrumからはみ出ており、左肩が前に出やすいです。
バインドの際に左足が外側に流れてしまった事、そしてヒットした後も修正出来なかった事が影響しました。
右足から前に出ている点からHOに寄る意識はあったものの、寄りきれずに割れながら前に出てしまった事が分かります。
組み合った後に修正するのは難しいので、出来るなら組み合う前段階で調整をしたかったですね。
バインド時に内側へズラされているため、難しいScrumでした。
上からの映像が無いので推測になりますが、1st Scrumと比べて帝京大学が真っ直ぐ組んできたのかなと感じました。
1番とHOで相手3番を挟み込み、3番が左肩を使いながら11時の方向に力を掛ければ、左側にScrumが流れます。
この際、相手1番を外側に弾く事が必要となる為、セットアップの際から3番森山選手が外側に力を掛けています。
また、映像の角度の影響もありますが、早稲田大学3番亀山選手がHO 佐藤選手より1/4歩後ろに下がっているように見えます。
段差が出来ると、その間に相手が入り込んでくるのでコントロールが効かなくなります。
良いScrumは隙間が無く、味方か相手かどちらかの身体が触れている事が殆どです。
お互い拘っているからこそ、少しの隙間があれば入り込んで優位に進める事が出来ます。
押したり押されたりだった今回の試合、秋の再戦が楽しみです。
終わりに
本日は、大学ラグビー 菅平合宿 2024 練習試合 帝京大学 vs 早稲田大学の試合を解説しました。
いよいよ菅平合宿シーズンが始まり、秋のリーグ戦が近づいてきました。
今年はどのチームが優勝するのか、関東も関西も目が離せません。
管理人としては、読者の皆さんがScrumをもっと理解して、ラグビー観戦がもっと楽しくなるように発信していきます。
また良かったら拡散をお願いします。
本日もご覧頂きありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
コメント