イングランド🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿vsアルゼンチン🇦🇷

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本日のテーマ

本日はRWC2023順位決定戦 イングランドvsアルゼンチンの試合を解説していきます。

日本と同プールだったイングランドとアルゼンチンが3位争いをする結果となりました。

プール戦では、27対10とイングランドが強さを見せましたが、今回は白熱した試合展開となりました。

両チーム、怪我やレッドカードでの退場がありながらも、ここまで昇り詰めました。

次回のW杯では、日本がこの位置まで躍進できるよう応援したいところです。

それでは、試合結果・1st Scrum・Best Scrumを見ていきましょう。

試合結果

イングランド🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 26vs23 アルゼンチン🇦🇷

FW総体重 イングランド🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 894kg / アルゼンチン🇦🇷 885kg

1st Scrum 4:11〜

気になる1st Scrumは4:11〜です。

ハーフライン付近、イングランドボールのScrumです。

この試合両チームのセットアップが特徴的でしたね。

フロントローの位置が揃っているアルゼンチンに対して、イングランドは1番から3番に向かって右斜めにセットしていました。

同じScrumでも、押す方向や組み方によって立つ位置やバインドする位置が変わります。

アルゼンチンの場合は12時半、イングランドの場合は3番を軸にしながら11時の方向に圧力を掛けたかったのだと推測しています。

準決勝と違い、体重差もそこまで大きくなかったため、互角に組みあった印象でした。

両チーム良いScrum組んでいましたね。

組み合った後、アルゼンチン側のバック5の膝が鋭角になっており、少し窮屈そうでした。

膝が鋭角になればなるほど、ヒットで前に出ないと体重が後ろに残り続けます。

スクワットで言うと、重りを持ってしゃがんでいる状態を保っているイメージです。

今回の場合だと、3番FRANCISCO GÓMEZ KODELA選手が少し入られた印象でした。

そのため、バック5も窮屈な状態になってしまったのだと考えています。

ヒットで前に出るイメージは、天理大学のScrumが分かりやすいので、また解説します。

対するイングランドは、1番ELLIS GENGE選手のScrumの強さが光りましたね。

映像を見ていても、あの腕の動かし方でScrumを崩さずに組めるなと感心していました。

グラウンドに対して垂直方向に力が働いていたのですが、それでも腕が地面に着くことなく組み切りました。

あの状況でScrumが崩れた場合、ほぼ100%コラプシングの反則を取られます。

それぐらい危ない角度でした。

というか、あの角度だとScrumが崩れます。

でも、崩れなかったという事は、相手に対するバインドだけでなく、味方とのバインドもしっかりと行って自立出来ていたという結論になります。

対人で組み合う際は相手に意識が行きがちです。

そこも重視しつつ、味方同士で積み上げてきた立ち位置やバインドの位置・力もしっかりと意識してきたいですね。

セットアップは、強いScrumを組むためにあります。

そこを飛ばして、強いScrumは組めません。

組み合った後、ボールがダイレクトに外側へ出たため、Scrumが解消となりました。

その後の動きを見ても、サインプレーじゃなくて、本来No.8かロックが止めるところを止めきれなかった影響かなと考えられます。

Best Scrum 16:33〜

気になるBest Scrumは16:33〜です。

イングランド陣ゴール前5m、アルゼンチンボールのScrumです。

1本目は、アルゼンチン3番側がバインドをして足を下げた際、前のめりになったため間合いが合わず組み直しとなりました。

イングランドが半歩左にセットしていたため、アルゼンチン側がセットしたい位置にセット出来なかった事が影響したと考えられます。

2本目も上からの映像を見る限りは、1本目と同様にイングランドは半歩左側にズラしてきました。

立ち位置をズラす事で、3番がより相手1・2番の間に圧力を掛けやすくなり、2対3の状況を作れます。

ただ、1番側の圧力が強ければ外側から煽られやすくなるので、身体が真っ直ぐになっている事が条件となります。

今回のScrumだと、アルゼンチン3番側がイングランドの間を割ったのですが、押す際に身体が浮き上がり斜めを向きました。

その結果、外側から圧力を受けて、反則を取られています。

ズラしてセットをして、相手の間に入れたから勝てるわけでは無いです。

難しい世界です。

Scrumに戻ります。

バインドも先にイングランドが仕掛けて、相手に圧力を掛けましたね。

クラウチの段階で、あの位置に腕があるとバインドも素早く取れるのかなと考えています。

ただ、バインドする際に振りかぶった影響で体重が外側に移動しています。

また、バインドを取る際に上手く掴めなかったのか、少し膝が伸び切ってしまいました。

この2つの悪影響の結果、バインドはイングランド優勢・ヒットはアルゼンチンが優勢という歪な結果となりました。

それに加えて、イングランドは1・2の間を割られてしまいました。

組み合った後はほぼ互角、割れてしまったもののイングランド1番側が相手に懐に潜る事が出来ていました。

その上、アルゼンチン3番の腕の締め方が緩かったため、体重以上の圧力を受ける事がありません。

腕を絡ませるだけでなく、腕全体を使って押さえ込む事が出来れば、より相手が窮屈な状態に持っていけたかなと考えています。

管理人は元1番なので、相手の懐に潜って押せた経験と崩された経験の両方を知っています。

映像を見る限りですが、イングランドはヒットで受けた後もカウンターを狙っていましたね。

実際、イングランド1番側が生きている状態で、アルゼンチン側が身体が斜めに浮き上がってしまったため、押される結果となりました。

前半の前半、13点差の状況だったため、得点をとって帰りたかったところでした。

両チームお疲れ様でした。

終わりに

本日はRWC2023順位決定戦 イングランドvsアルゼンチンの試合を解説しました。

4時起き生活も終わり、今まで通りの日常が帰ってきました。

4年後はどんな生活に出来るか、Scrumコーチとして活動が出来ているのか

色々と考える日々が続きます。

だからこそ、RWC2027の時は、今よりもっと分かりやすくScrumを解説出来るように研究を続けたいですね。

ScrumReviewを通して、Scrumを好きな人を増やして、Scrumが強くなりたい選手やチームの助けになれば嬉しいです。

本日もご覧いただきありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう。

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